【動物介護のプロ 監修】シニア犬の介護特集(徘徊・夜鳴き編)

徘徊・夜鳴き 昼夜逆転のお悩み
シニア期になると、うろうろと歩き回る「徘徊」がはじまったり、
「夜鳴き」に悩まされることがあります。そうなった時、どうしたらいい?
介護のプロが、対処法や安全対策をお伝えします。

監修

動物介護施設ペットケアホーム・リュッカ代表、愛玩動物看護師
安部 里梅 さん

動物病院での豊富な看護経験を活かした老犬介護のプロ。専門的で安心できる動物看護&介護を手助けする総合ケア施設を立ち上げ、代表を務める。

安部 里梅 さん
画像

Q1.うろうろ「徘徊」するのはなぜ?

画像

ストレス・不安・病気・ケガなどの他、
「認知症」の可能性もあります。

病気やケガの場合は、治療が必要です。

脳腫瘍・てんかんのような病気が原因の場合があります。また、首がガクッと傾く、円を描くようにグルグル旋回する様子が見られる場合は、「前庭疾患」の可能性が。早めに病院に相談してください。

画像

認知症って?

老化などによって認知機能が低下し、行動の異変となって現れます。同じ場所をうろうろ歩き回る「徘徊」の他、夜鳴きなどの症状があります。
歩き回っていても、ニオイを嗅いでいたり、何かを探している様子だったり、お水を飲んだりといった行動がみられる時は、「散策」の場合があります。認知症の場合は、目的なく歩き回っている状態です。もしかして?と思ったら、動物病院を受診しましょう。

こんな場合は「認知症」かも?

  • 声をかけてもボーっとしている
    愛犬の視界に入る場所で、はっきり名前を呼んでも反応がない場合は、認知症の可能性があります。
  • 物が避けられない・後ろに下がれない
    詳しくはQ2へ▼ 脳の機能が低下することで、若い頃は避けられていた家具や壁にぶつかったり、後ろに下がれないことがあります。
  • 夜間にあまり眠らない 詳しくはQ4へ▼ 睡眠のサイクルが乱れ、あまり眠らない、夜間にうろうろとする、夜鳴きをするなどの症状があらわれます。
  • 粗相が多くなった
    それまで上手にできていたはずの排泄ができなくなり、失敗してしまうことが増えます
  • 画像
  • 画像
  • 画像

\認知症について詳しくはコチラ/

犬の認知症の症状とは?予防のコツや介護方法も解説
Q1 case1

「徘徊」は
止められないの?

画像
止めるのは難しいです。
安全に歩ける工夫を。

甘えん坊の子であれば、抱っこしてゆっくり撫でてあげるなどすれば落ち着いてくれることもありますが、そうでなければ止めることは非常に難しいです。また、心の不安から歩き回っている子については、無理やり止めると余計にストレスを与えてしまう恐れがあります。
「徘徊を止める」のではなく、「好きなだけ、安全に歩き回れるように環境を整えてあげる」ことが大切です。

安全対策についてはQ2へ ▼

画像
Q1 case2

ずっと歩き続けるので、
体力の消耗が心配です

画像
水分補給などのサポートを。

何時間もうろうろ歩いている場合、心配になってきますよね。
体力の消耗が心配な場合は、ある程度運動した後、腹持ちの良い低カロリーな食べ物を与えたり、お水を与えてください。体重が落ちてきている子の場合は、食事の回数を増やしたり、普段の食事に栄養価の高いパピーフードや缶詰を混ぜる方法もあります。

Q1 case3

特に夜になると「徘徊」が始まるのはなぜ?

画像
日中の睡眠時間が長いと
夜眠れなくなることが。

歳をとると、昼間に寝ている時間が長くなり、逆に夜間に眠れなくなることがあります。家族がみんな寝てしまって寂しくなったり、空腹を感じて落ち着かず、徘徊することも。
昼間に眠らせっぱなしにせず起こしてあげる、日光を浴びさせるなど、昼夜のバランスを保ってあげましょう。

昼夜逆転の対策についてはQ4へ ▼

画像
Q1 case4

歩いているうちに、
うんちを踏んでしまいます

画像
うんちをキャッチできる
専用のオムツがあります。

徘徊で歩いているうちに、うんちを踏んでしまい、さらに歩き回ることで、愛犬の体も部屋もうんちだらけ…というお悩みがよく聞かれます。
通常、おむつを履いていても、うんちはおむつの外へ出てしまいますが、うんちをキャッチできる袋の付いた専用おむつがあります。

画像

おすすめグッズ

画像
  • 排便時にしっぽが上がることで袋が広がりうんちをキャッチ。愛犬も床も汚れません。
  • アレンジすれば、いろんな尻尾の子に対応できます。

徘徊に関するその他のQ&Aはコチラ
「徘徊について」の項目をチェック

バナー

安部先生より

ワンポイントアドバイス 徘徊場所を制限することは愛犬の安全対策・飼い主さんの負担を軽くすることにつながります。ですがむしろ制限されたことが不満で鳴いてしまったり、心疾患などを患っている場合は長時間の徘徊が大きな負担となることも。
どうしても徘徊が止まらない場合は、精神安定剤の使用も視野に入れる必要があります。一人で抱え込まず、動物病院などにご相談くださいね。
画像

Q2.「徘徊」時の安全対策を教えて!

画像

隙間や角など「危険ゾーン」をなくしましょう。
目を離す時はサークルへ。

安全対策は、飼い主さんの負担軽減
にもつながります。

徘徊するごとにつきっきりでお世話をしたり、隙間に挟まるたびに鳴いて呼ばれて…では大変ですよね。「安全に歩ける環境」を整えることは、ケガの防止だけでなく、飼い主さんの負担を軽くすることにもつながります。

画像
Q2 case1

徘徊の時に
危険な場所って?

画像
角・隙間・段差には対策を!

①角
家具や柱の角にぶつかって、顔や目をケガする場合があります。ぶつかっても痛くないよう、緩衝材やタオル、クッションボードを取り付けてあげましょう。
椅子など、動かせるものであればいっそ片づけてしまうのもひとつです。

画像

②隙間
家具と壁のすき間や、テレビボード・観葉植物の裏、ソファ・テーブルの下など、「まさかこんなところに!?」と思うような場所に入り込んで、身動きできなくなることがあります。
やわらかいクッションやぬいぐるみ、クッションボードなどで隙間をふさいであげることが必要です。

画像

③あらゆる段差・階段・
ベランダ

足を踏み外して転倒・大けがにつながる恐れが。特に、階段・ベランダなどの危険な場所には柵(ペットドア・ゲート)を設置して立ち入らせない工夫を。

画像

他にも…滑る床もキケン!
加齢により足腰が弱っている子は、徘徊途中に滑って転んでしまう場合も。関節疾患を患っている場合は、症状が悪化する恐れがあります。
滑らず歩きやすいように、滑り止めマットを敷いてあげてください。

画像

おすすめグッズ

-角・隙間の対策-

画像
  • 家具の角や隙間をガード。
  • ぶつかっても痛くない、やわらか素材。
  • 小型犬用、中型犬用の2種類から選べます。

-危険な場所への立入り対策-

画像

最大175cmまで拡大可能。壁にしっかり突っ張って設置できます。

-滑る床の対策-

画像

プニッと柔らかく、転倒の衝撃も緩和。凸凹エンボス加工で滑りにくい。

柵(ペットドア・ゲート)一覧はコチラ

バナー

床の滑り止めマット一覧はコチラ

バナー

安部先生より

ワンポイントアドバイス 徘徊中に転倒してもがいてしまう子の場合、「滑りにくいマット」は摩擦が大きく、愛犬に擦過傷(すりむいてできた傷)ができやすくなるので、注意が必要です。敷くとすれば、やわらかい素材のカーペット(爪の引っかからないカットパイル)、マイヤー毛布などがおすすめ。ですが、体重のある子や体が骨ばっている子は特に、ずっともがいているとどうしても傷ができやすいので、そうならないようできるだけ見守ってあげたいですね。
Q2 case2

お留守番の時は、サークルに入れたほうがいい?

画像
目を離す際は、
サークルが安心
です。

少し目を離したい時、お留守番の時などは、自由にさせるのはやはり心配。サークルに入ってもらって行動範囲を制限してあげると安心です。

★サークルの選び方

角に頭を突っ込んで動けなくなる子もいるため、角のない「円形サークル」を使用しましょう。小型犬なら、ビニールプールでも代用できる場合があります。
サイズは、小型犬なら直径90cm程度、柴犬などの中型犬なら直径120cm程度あれば十分です。

★サークルを使用する際の注意点

格子状のサークルを使用する場合は、格子の隙間に鼻先を突っ込んでしまったり、足をねじ込んでしまうことがあります。内側にクッションマットなどの保護材を設置してあげると安心です。

保護材によっては空気の循環が妨げられ、夏場は特にサークル内の温度があがってしまうことも。その際は、1か所だけ保護材をつけない場所を作る、サーキュレーターを活用するなどして調整しましょう。

画像

おすすめグッズ

画像
  • 正方形、長方形、L字型、サークル型など色々な形に変えられます。
  • ネジや道具がいらない簡単組み立て。
  • 汚れても水洗いできるプラスチック製。軽いのでラクラク洗えます。
サークル型の写真は、保護材として内側に
「ぶつかりと挟まりを防ぐやわらかクッション」を設置しています。
Q2 case3

自力で立てない子の
「旋回運動」対策って?

画像
様々な工夫で、
歩かせてあげることができます。

足腰が弱ってふらついてしまうけど、「歩きたい」意欲がある子は、歩行補助具などを使用して、支えながら歩かせてあげることができます。小型犬・中型犬の場合は、車いすが大変役立ちます。

車いすを使用する場合は、“三角コーンを固定する土台”を用意し、車いすの後ろ側の片方の車輪を中に入れた状態で歩いてもらう方法があります。そうすることで車輪の動きが制限され、一定の円を描きながら安定して歩くことができます。

画像

安部先生より

ワンポイントアドバイス 「歩かせる」ことは、筋力維持や血の巡りをよくしたり、内臓への負担軽減、食欲アップなど様々なメリットがあります。
大型犬の場合も、一人では歩けなくても、足をついて力を入れられるようであれば、歩行補助具を利用して歩かせてあげることができます。難しいときは無理のない範囲で、寝たまま足を曲げ伸ばしさせてあげたり、マッサージしてあげるだけでも血の巡りがよくなるので、ぜひやってあげてくださいね。
Q2 case4

歩き回って
敷き物がぐちゃぐちゃに…

画像
敷き物やペットシーツが足に
巻き付くと事故の恐れも。

筋力の衰えにより、徐々に足が上がらなくなってくると、床に敷いている敷き物やペットシーツを足で引きずってしまったり、丸まった敷物が足に絡まってしまうこともあります。ズレないように、シートタイプの滑り止めを敷き物やシーツの下に敷けば、めくれにくくなります。

「踏んばれない子のための滑らないシート」を床に敷きつめ、その上に敷物を敷き、端をまとめて下側に折り返すとズレにくくなります。

画像

おすすめグッズ

画像
  • ふらつくシニア犬の踏ん張り、立ち上がりをサポートする、強力な防滑シート。
  • 敷き物やペットシーツの下に敷けば、ズレ防止にも。
  • ハサミで好きなサイズにカットできます。
画像

Q3.「夜鳴き」の原因って?

画像

認知症の症状である他、「要求鳴き」の場合もあります。

犬は高齢になると、夜鳴きをすることがあります。夜通し続くこともあり、飼い主さんの睡眠不足やストレスの原因に。 認知症の症状による夜鳴きもあれば、不安・体の痛み・要求のために鳴いている場合もあります。後者の場合、原因が解決されないと夜鳴きを止めることは難しいため、「認知症だろう」と決めつけるのではなく、愛犬と向き合うことが大切です。

画像
Q3 case1

「要求鳴き」と
「認知症」のちがいって?

画像
愛犬の鳴き方を観察
してみましょう。
個体差はありますが、認知症の場合、次のような特徴があります。
  • 短調な声で、ほぼ一定の間隔で断続的に吠え続ける。
  • 制止しても吠え止まない。
  • ぼーっと一点を見つめている。

要求鳴きの場合は、要求が満たされると鳴き止みます。
鳴くタイミングや鳴き方、何をしたら鳴き止んだのかをメモしておくことで、対応のヒントになります。
画像
Q3 case2

「要求鳴き」の
対処法は?

画像
何を訴えているのか
を1つ1つ考えていきましょう。

「要求鳴き」の理由は様々で、それらが複雑に合わさっている場合もあります。ひとつひとつ試して理由を探っていくしかありませんが、鳴いている理由が分かってくると、鳴き止むまでの時間が短くなったり、先回りして対応できることも。

要求鳴きの例

  • 画像 おなかが空いた、水が飲みたい
    夜中におなかが空いてしまう場合は、なるべく夕食を遅めにしたり、就寝前にダイエットフードを与えるのも手です。ダイエットフードには繊維質が多く含まれているため、腹持ちがいいので満足感が得られます。
  • 画像 トイレに行きたい
    お外でトイレがしたくて鳴く場合、夜中に何度も要求されると大変なので、室内トイレトレーニングやオムツの練習をすることも解決策の一つです。

    また、筋力が弱ることで自力で排泄することが難しくなる子もいます。便をきちんと出しきれていない場合、不快感から鳴いていることも。寝る前に、肛門を刺激することで排便を促してあげましょう。
  • 画像 暑い、寒い
    歳をとると、体温調整が苦手になるため、暑さや寒さに弱くなります。愛犬は床近くにいるため、飼い主さんの感覚と異なる場合があります。愛犬の居場所近くの温度に気を配って、対応してあげましょう。
  • 画像 体が痛い
    関節炎や心臓病は、シニア犬によくみられる疾患です。動物病院で治療を受ける他、寝たきりの子なら体位変換をしてあげたり、体が痛くなりにくいような、体圧分散効果のある寝具に変更することで落ち着いて眠れるようになることもあります。
  • 画像 不安、寂しい
    視力や聴覚が衰えたり、思うように体を動かせないことから、飼い主さんと離れることを今まで以上に不安に思う子もいます。今まで別々のお部屋で寝ていたなら、愛犬のベッドを寝室に移してあげたり、添い寝してあげることで、解消されることもあります。
Q3 case3

「認知症」の夜鳴きの
対処法は?

画像
なるべく昼に寝すぎないよう
生活リズムを整えましょう

時間の感覚がなくなり、昼間に寝すぎて夜寝ない「昼夜逆転」の生活になってしまっている場合があります。少しかわいそうですが、昼間になるべく長くは眠らせないようにすることで、夜寝てくれるように促しましょう。

詳しくはQ4へ ▼

画像
Q3 case4

安定剤や睡眠薬を使用する目安を知りたいです。

画像
飼い主さんがツラいと
思った時
が使用する目安です。

「自分がツラいからって、薬を飲ませていいの?」と思うかもしれません。でも、飼い主さんがツラいと感じている時は、わんちゃんも眠れなくてしんどい状況にあると思います。睡眠薬を使うことは悪いことではありません。
ただ、当たり前ですが一晩中起きている時よりは体の休眠時間が長くなるため、お水を飲むタイミングが減ることで脱水になりやすかったり、血の巡りが悪くなったりします。夜たっぷり寝たら、朝・昼は起こしてお水をあげたり、歩かせてあげたり、といったことを意識してくださいね。

Q3 case5

近所迷惑になっていないか不安でたまりません

画像
ご近所への挨拶
とっても大切。

お隣さんや近くに住んでいる方に事情を説明しておけば、だいぶ印象は違ってきます。大変ではありますが、ぜひやっておきたいことです。
また、互いにある程度コミュニケーションのとれている地域であれば、立ち話でいろんな方にお話しして、話を広めてもらうのも一つの手です。

夜鳴きに関するその他のQ&Aはコチラ
「夜鳴きについて」の項目をチェック

バナー

安部先生より

ワンポイントアドバイス 「お外に連れて行くと鳴き止む」という子は多いですが、それは一時的に気分転換になっただけで、実は違う要求が隠れていることがあります。そうすると、また繰り返し鳴いてしまうことに。まずは、ごはんやお水・排泄など考えられる要求を色々試してみてください。それで鳴き止むかもしれませんし、だめなら最終手段としてお外へ連れて行く、というふうにしてみてください。そうする中で、鳴き方やタイミングによって何を求めているかがわかってくると、対応がしやすくなります。
画像

Q4.「昼夜逆転」をどうにかしたい!

画像

「昼に寝すぎて、夜に眠れない」
睡眠サイクルの乱れを正してあげましょう。

夜にグッスリ寝てくれるようになるためには、やはり「昼間は起きて、夜に眠る」生活リズムを取り戻してあげることが大切です。
日中は仕事で家を空けているという飼い主さんも多いと思いますが、できることはあります。無理のない範囲で行なってくださいね。

画像
Q4 case1

睡眠サイクルを
整えるには?

画像
日光浴・外気浴
が大変効果的です。
  • 朝が来たら、愛犬も一緒に起こす
  • 太陽の光を浴びさせる(日光浴)
  • 外の空気に触れさせる
  • 日中は適度な運動を(お散歩、おうち遊び)
  • 意識して、愛犬への声かけを増やす
画像

日光浴について
日光浴には、体内時計を正常な状態に戻すなど、良い効果がたくさん。
ですが、日光の当てっぱなしは春先や冬でも熱中症になってしまう危険があります。暑すぎないかを必ずチェックし、長時間そのままにしないよう注意してください。

Q4 case2

日中は仕事で、
かまってあげられません。

画像
出勤前や休みの日
だけでも効果は見られます。

日光浴や日中の運動などは、毎日できると理想ではありますが、出勤前に朝日にあてたり、休みの日に行なうだけでも効果は見られます。
飼い主さんにも愛犬にも無理のない範囲で、行なってくださいね。

画像
Q4 case3

昼も夜も関係なく
鳴いてしまいます…

画像
「様子を見る」
ことも大切です。

昼夜問わず鳴いている場合は、とにかく飼い主さんにそばにいてほしくて、甘えているのかもしれません。可能であればしばらく鳴かせておいて、「鳴いたからといって来てくれるわけではないんだ」ということを学んでくれれば、落ち着くことがあります。
もちろん何かしら要求があるのかもしれません。それを見極めるためにも、鳴いている「様子を見る」「見守る」ということも時には必要になります。ただし、病気が隠れていることもあるため、気になる場合は動物病院を受診しましょう。

Q4 case4

夜中にご飯を欲しがります。
あげてもいい?

画像
特に問題はないですが、
習慣化すると大変かも。

夜中にご飯をあげること自体は問題ではないと思いますが、それが習慣化すると飼い主さんが毎日夜中に起こされてしまうことになります。眠る前に腹持ちの良いフードをふやかしてあげたり、ゆでたキャベツなどをお夜食として与えてみてはいかがでしょうか。
また、夜中に鳴くがご飯をあげると鳴き止むという場合、それは本当にご飯がほしくて鳴いているのか、別の可能性を今一度考えてみるのも一つです。別にお腹は空いていなかったけれど、目の前にご飯を出されると思わず食べる。でも本当の要求(お水を飲みたい、そばに来てほしい、など)は満たされていないのでしばらくしてまた吠える、ということにもなりかねません。

安部先生より

ワンポイントアドバイス 「昼夜逆転」は飼い主さんの睡眠不足に直結します。睡眠不足は飼い主さんの体力を奪い、正常な判断ができなくなっていきます。そうなる前に、預かりサービスを行なっている動物病院や、ショートステイできる施設など「いざというときに頼れる場所」を見つけておくことは非常に重要です。
画像

Q5.「認知症」の症状を遅らせるには?

画像

脳に「よい刺激」を与えてあげることが大切です。

愛犬の脳に「よい刺激」を与えることは、認知症の症状を遅らせることや、予防につながります。高齢だからと言っておうちの中で寝てばかりでいると、かえって認知症は進行してしまいます。「よい刺激」の例を次にご紹介しますので、ぜひ実践してあげてくださいね。

★お散歩
お散歩は、匂いを嗅いだり景色を見たり、風を体に受けたりと、五感に刺激を与えてくれます。体力・筋力維持にもつながりますので、健やかに暮らすためにはとっても大切なことです。
シニアになるとお散歩を嫌がる子がいますが、嫌がる理由を解決できる場合はしてあげて、無理のない範囲で少しでも連れ出してあげたいですね。

★飼い主さんと一緒に遊ぶ
歳をとると自分から遊ぶことは減りますが、飼い主さんから誘ってあげれば喜んでくれることも。隠したおやつを見つける「知育おもちゃ」なら、嗅覚と頭を使うのでとってもいい刺激に。飼い主さんとのコミュニケーションにもなり、絆を深めることにもつながります。

★日光浴
歳をとると、日中寝ていることが多くなりますが、愛犬も一緒に起こして、太陽の光を浴びさせてあげましょう。体内時計を正常な状態に戻すなど、良い効果がたくさんあり、昼夜逆転や夜鳴きの予防・改善にもなります。

★声をかける
日中、起きていてもボーとしている時間が増えてきます。
名前を呼んであげたり、「かわいいね」「今日はいい天気だね」と意識して声をかけてあげることで、脳への刺激になります。家族にもぜひ協力してもらいましょう。

★マッサージ
お散歩も嫌がるし、遊びに誘っても反応がいまいち…という時は、コミュニケーションの一環として、マッサージをしてみてはいかがでしょうか。
凝り固まった筋肉をもみほぐすことで、歩きづらそうだった子が歩きやすくなったり、「右足を触ると嫌がる」「尻尾にしこりがあるかも?」など見た目だけではわからないことに気付けます。

※ケガや病気の疑いがある場合は、まずかかりつけの獣医師さんにマッサージしてもよいかご確認ください。

Q5 case1

認知症予防にいい食べ物やサプリって?

画像
不飽和脂肪酸・抗酸化作用
のあるものを摂りましょう。

不飽和脂肪酸の多く含まれる、いわし・さばなどの青魚や、まぐろ、かつおなどは認知症予防に効果があります。これらを多く含んだフードもありますが、DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)などのサプリメントで補うことも可能です。
「抗酸化」も認知症予防に有効です。抗酸化作用のある食材(トマト・ブロッコリー・ニンジン・鮭・イワシ・アマニ油など)を使って手作り食で工夫することができますが、ビタミンCやビタミンEなどのサプリメントで抗酸化を図ることもできるでしょう。獣医師さんと相談したうえで、愛犬に適したものを選んでみてください。

サプリメント一覧はコチラ

バナー
Q5 case2

「認知症かも」と思ったら病院へ行くべき?

画像
病気が隠れている場合も。
気づいた時に受診しましょう。

認知症かどうかは飼い主さんが自己判断するのではなく、動物病院で判断してもらいましょう。「病気ではない」という確認が、まずはとても大切です。
「これって認知症かな?」と気が付いた時が、病院を受診する目安です。

安部先生より

ワンポイントアドバイス 「認知症」と聞くと、愛犬の「老い」をつきつけられたような感じがして、暗い気持ちになる飼い主さんが多いですが、認知症の子ってとってもかわいいんですよ。認知症であることを理解して接してあげることで、愛犬がより過ごしやすくなるような工夫もたくさんしてあげられます。ぜひ、目をそらさずに向き合ってみてあげてくださいね。
徘徊・夜鳴き等のお悩みについてQ&A

全国の飼い主さんから寄せられた質問に、専門家が回答します。

  • 徘徊について
  • 夜鳴きについて
  • 昼夜逆転ついて
  • 介護経験者のお悩み
(クリックで質問ジャンルが切り替わります)
  • Q. 壁に頭がごつんと当たると、しばらく動きが止まってしまいます。痛みでショックをうけているのでしょうか?

    回答を読む
    A. グルグル動いて、壁にぶつかってじーっとしているという行動は、認知症の症状だと思われます。壁にぶつかっているということが認識できず、悩んでいる状態。「ここどこ?」「前に進めない…」と自分なりに色々と考えているのだと思います。
  • Q. 夜中にテーブルの下をグルグル回っているのですが、電気をつけたり声をかけるとやめます。運動不足なのでしょうか?

    回答を読む
    A. 認知症の徘徊だとすると、ぼーっと歩いている途中で視覚・聴覚に刺激が入ってくることで、ハッとなっているのだと思います。夜中であっても、安全に歩けているのなら、そのまま歩かせてあげてOKです。
  • Q. クッション性のあるもので隙間をガードしていますが、力が強くて押しのけてしまいます。何かいい方法はありますでしょうか?

    回答を読む
    A. 隙間をガードするのが難しければ、「隙間をなくす」「入れないくらい狭くする」ことはできませんか?
    可能であれば家具を動かしたり、危険だと思うもの(よくぶつかる椅子やローテーブルなど)を移動してしまえば、安心ですね。
  • Q. よく頭を打つので、脳震盪などにならないか心配です。大丈夫でしょうか?

    回答を読む
    A. 強くぶつかって、フラつきが見られるときは、脳震盪を起こしている可能性があります。そういったことが頻繁にあるようだと、脳に影響が出ることがあるので注意が必要です。また、家具や柱の「角」はやはり平面よりもケガにつながりやすいです。心配な場合は、ソフトサークルなどに入ってもらう方がよいと思います。
  • Q. 安全のために1部屋に行動範囲を制限すると、鳴いて嫌がります。自由にするしかないでしょうか?

    回答を読む
    A. サークルに入ったり、1部屋に行動制限されることがどうしても嫌な子っていますよね。その場合は、自由にしてあげるしかないですが、可能な限り安全対策を施してあげましょう。
  • Q. 夜中に徘徊する時は、電気をつけてあげたほうがいいですか?

    回答を読む
    A. 認知症による徘徊の場合、犬は視覚情報に頼らず歩いていることが多いので、電気をつけてもあまり意味はないと思います。安全に歩ける環境を確保してあげたり、またお部屋の模様替え(家具の位置を変えるなど)をできるだけしないようにしてあげましょう。
  • Q. 多頭飼いなのですが、1頭が高齢で徘徊や夜鳴きをします。他の犬にぶつかって怒られたり、大きな声で鳴いて怖がられてしまったりします。高齢の子にかかりっきりで、やきもちをやくことも。何かいい対策はありますでしょうか?居住スペースは分けたほうがいいですか?

    回答を読む
    A.
    大ゲンカになるなら居住スペースを分けたほうがいいですが、そうでなければ一緒でもよいと思います。他の子たちが側にいることでそれが高齢の子にとって刺激になり、よい状態を保てている、という場合もあります。 高齢の子に手がかかるのは当たり前のことです。飼い主さんも介護で心の余裕がないかもしれませんが、やきもちを焼かせないよう、他の子のことも意識してかまってあげましょう。高齢の子が寝ている間に、膝のせて撫でながらテレビを見たり、今日はあまりかまってあげられなかったなと思ったら、特別なおいしいおやつをあげたり。そういう時間が飼い主さんにとっても癒しになるのではないでしょうか。
  • Q. 「外に行きたい」と鳴いて要求するのですが、どこまで付き合ってあげればよいのでしょうか。

    回答を読む
    A. 「本当に外に行きたくて鳴いているのか」を考えてみることが大切です。お外に行くと空気が変わって一時的に鳴き止む子が多いので、飼い主さんも「お外に行きたかったんだ」と思ってしまいがちです。ですが、本当の理由が違うものであれば、要求が満たされない限りまた繰り返し鳴いてしまいます。ごはんやお水、排泄など考えられる要求を色々試してみて、すべてダメであれば最終手段としてお外に連れて行く、といったふうにしてみてはいかがでしょうか。そうする中で、鳴き方やタイミングによって何を求めているかがわかってくると、対応がしやすくなります。
  • Q. 多頭飼いなのですが、1頭が高齢で徘徊や夜鳴きをします。他の犬にぶつかって怒られたり、大きな声で鳴いて怖がられてしまったりします。高齢の子にかかりっきりで、やきもちをやくことも。何かいい対策はありますでしょうか?居住スペースは分けたほうがいいですか?

    回答を読む
    A.
    大ゲンカになるなら居住スペースを分けたほうがいいですが、そうでなければ一緒でもよいと思います。他の子たちが側にいることでそれが高齢の子にとって刺激になり、よい状態を保てている、という場合もあります。 高齢の子に手がかかるのは当たり前のことです。飼い主さんも介護で心の余裕がないかもしれませんが、やきもちを焼かせないよう、他の子のことも意識してかまってあげましょう。高齢の子が寝ている間に、膝のせて撫でながらテレビを見たり、今日はあまりかまってあげられなかったなと思ったら、特別なおいしいおやつをあげたり。そういう時間が飼い主さんにとっても癒しになるのではないでしょうか。
  • Q. 以前、急に夜鳴きをするようになって、病院で診察してもらったら「認知症の症状では」とのこと。その後2週間で鳴かなくなりました。あの時は何だったのでしょうか…。

    回答を読む
    A. 認知症が原因の夜鳴きが2週間でおさまることはほぼないため、もしかすると別の疾患や体の痛みが原因だったのかもしれません。または、嵐や雷などの天候に影響を受けて気持ちが不安になり、鳴くということもあります。
    認知症の診断は大変難しいので、100%確実というのはありませんが、こういった可能性があるということを知っておくとよいですね。
  • Q. 夜に寝てもらうために、昼間に積極的に外に連れ出すのですが、どんな状況・体勢でも寝てしまいます‥。

    回答を読む
    A. 寝てしまうことは仕方ありません。どんなに立たせたり歩かせようとしても、眠いのならば難しいです。
    寝たとしても、「熟睡させない」ことが大切です。気持ちよく寝ているのなら静かに寝かせてあげたいところですが、それだと昼夜逆転を進行させてしまう場合があります。
    日中は寝ている側で掃除機をかけたり、定期的に声をかけポンポンと触って起こしたり、ベッドごとちょっと移動してみたりと、「熟睡させない」ことを心がけましょう。
  • Q. 「外に行きたい」と鳴いて要求するのですが、どこまで付き合ってあげればよいのでしょうか。

    回答を読む
    A. 「本当に外に行きたくて鳴いているのか」を考えてみることが大切です。お外に行くと空気が変わって一時的に鳴き止む子が多いので、飼い主さんも「お外に行きたかったんだ」と思ってしまいがちです。ですが、本当の理由が違うものであれば、要求が満たされない限りまた繰り返し鳴いてしまいます。ごはんやお水、排泄など考えられる要求を色々試してみて、すべてダメであれば最終手段としてお外に連れて行く、といったふうにしてみてはいかがでしょうか。そうする中で、鳴き方やタイミングによって何を求めているかがわかってくると、対応がしやすくなります。
  • Q. 人間が睡眠時間を確保するための工夫などはありますでしょうか。

    回答を読む
    A. 自力で歩けないけれど動きたくて鳴いている場合、旋回運動をする子なら車いすが便利です。危なくないように環境を整えた上で車いすに乗せてあげれば、愛犬も好きなだけ歩けますし、ある程度目を離していても安心です。
    腰を据えて愛犬と向き合い、夜鳴きの原因を探ろうと思っている飼い主さんは、「何をしたら鳴き止んだか」「どんな鳴き方か」など徹底的にデータをとって、対応していくという方法もあります。 詳しくはQ3へ▲
    そういったことが難しい場合は、専門的な施設や動物病院などの預かりサービスを利用するのも一つの手です。飼い主さんが健康でないと介護はできませんし、健康でいるためには睡眠は欠かせません。誰かに頼ることは悪いことだとは思わず、ぜひ利用して睡眠を確保してください。
  • Q. 後ろ足が麻痺し、起き上がれなくて体をじたばたさせて物にぶつかり、鳴きが激しくなる、という状況でした。もし車いす等で、四つ足で立てている姿勢を保っていたら、鳴きになるのを防ぐ・抑える・遅らせる、など効果があるものでしょうか?

    回答を読む
    A. 「起き上がりたいのに起き上がれなくて、バタバタして鳴いてしまう」という状況は、老犬ホームに寄せられるお悩みのTOP3に入るくらい、お困りの方が多いです。車いすは「起き上がりたい」「クルクル回って歩きたい」という欲求を満足させてくれるので、改善することが多いです。こういう子にこそぜひ使っていただきたいアイテムです。

    ★車いすは、シニア期の歩行補助で使用する場合は「4輪タイプ」を選びましょう。インターネット上で専門店から購入できたり、ハンドメイドの方法を検索することもできます。
  • Q. 夜中にテーブルの下をグルグル回っているのですが、電気をつけたり声をかけるとやめます。運動不足なのでしょうか?

    回答を読む
    A. 認知症の徘徊だとすると、ぼーっと歩いている途中で視覚・聴覚に刺激が入ってくることで、ハッとなっているのだと思います。夜中であっても、安全に歩けているのなら、そのまま歩かせてあげてOKです。
  • Q. 夜中に徘徊する時は、電気をつけてあげたほうがいいですか?

    回答を読む
    A. 認知症による徘徊の場合、犬は視覚情報に頼らず歩いていることが多いので、電気をつけてもあまり意味はないと思います。安全に歩ける環境を確保してあげたり、またお部屋の模様替え(家具の位置を変えるなど)をできるだけしないようにしてあげましょう。
  • Q. 以前、急に夜鳴きをするようになって、病院で診察してもらったら「認知症の症状では」とのこと。その後2週間で鳴かなくなりました。あの時は何だったのでしょうか…。

    回答を読む
    A. 認知症が原因の夜鳴きが2週間でおさまることはほぼないため、もしかすると別の疾患や体の痛みが原因だったのかもしれません。または、嵐や雷などの天候に影響を受けて気持ちが不安になり、鳴くということもあります。
    認知症の診断は大変難しいので、100%確実というのはありませんが、こういった可能性があるということを知っておくとよいですね。
  • Q. 夜に寝てもらうために、昼間に積極的に外に連れ出すのですが、どんな状況・体勢でも寝てしまいます‥。

    回答を読む
    A. 寝てしまうことは仕方ありません。どんなに立たせたり歩かせようとしても、眠いのならば難しいです。
    寝たとしても、「熟睡させない」ことが大切です。気持ちよく寝ているのなら静かに寝かせてあげたいところですが、それだと昼夜逆転を進行させてしまう場合があります。
    日中は寝ている側で掃除機をかけたり、定期的に声をかけポンポンと触って起こしたり、ベッドごとちょっと移動してみたりと、「熟睡させない」ことを心がけましょう。
  • Q. 人間が睡眠時間を確保するための工夫などはありますでしょうか。

    回答を読む
    A. 自力で歩けないけれど動きたくて鳴いている場合、旋回運動をする子なら車いすが便利です。危なくないように環境を整えた上で車いすに乗せてあげれば、愛犬も好きなだけ歩けますし、ある程度目を離していても安心です。
    腰を据えて愛犬と向き合い、夜鳴きの原因を探ろうと思っている飼い主さんは、「何をしたら鳴き止んだか」「どんな鳴き方か」など徹底的にデータをとって、対応していくという方法もあります。 詳しくはQ3へ▲
    そういったことが難しい場合は、専門的な施設や動物病院などの預かりサービスを利用するのも一つの手です。飼い主さんが健康でないと介護はできませんし、健康でいるためには睡眠は欠かせません。誰かに頼ることは悪いことだとは思わず、ぜひ利用して睡眠を確保してください。
  • Q. 後ろ足が麻痺し、起き上がれなくて体をじたばたさせて物にぶつかり、鳴きが激しくなる、という状況でした。もし車いす等で、四つ足で立てている姿勢を保っていたら、鳴きになるのを防ぐ・抑える・遅らせる、など効果があるものでしょうか?

    回答を読む
    A. 「起き上がりたいのに起き上がれなくて、バタバタして鳴いてしまう」という状況は、老犬ホームに寄せられるお悩みのTOP3に入るくらい、お困りの方が多いです。車いすは「起き上がりたい」「クルクル回って歩きたい」という欲求を満足させてくれるので、改善することが多いです。こういう子にこそぜひ使っていただきたいアイテムです。

    ★車いすは、シニア期の歩行補助で使用する場合は「4輪タイプ」を選びましょう。インターネット上で専門店から購入できたり、ハンドメイドの方法を検索することもできます。
  • Q. (Aさん)
    仕事がある時間帯はずっと寝ていてくれるので問題ないのですが、人間は寝ることができず寝不足が続いています。家族で交代で寝付くまで付きっきりですが、家族にも限界がきているので、今では私が毎日付きっきりです。仕事中に意識が遠のく時も多々あります。この子が辛いのをどうにかしてあげたいけど、その前に自分が倒れてしまいそうで辛いです

    (Bさん)
    抱っこしていると吠えない事も多く、ご近所から吠え声のクレームがくるのが怖くて抱っこし続けて、飼い主が全くというくらい眠れなかった。
    あまりの体調不良に病院に行ったら寝ずにこのままでは飼い主が死ぬと言われた。日中に働きながらの昼夜逆転は睡眠時間がなくなるので本当に辛い。

    (Cさん)
    どうしたら鳴き止むのかわからず、寝不足で日中の仕事や家事に差し支えがあり、近所迷惑も心配。老犬だから仕方ないとはいえ、あまり続くとイライラして、可愛く思えなくなってしまう時がありました。

    回答を読む
    A. "愛犬の介護をする場合、まず大切なのは「飼い主さんの体力と睡眠」です。
    睡眠不足は、正常な判断能力を奪ってしまいます。しんどい時は、預けられる先を探してください。
    少しでも眠ることができれば、完全に体力は回復しなくても「よし、がんばろう」という気持ちになれるものです。
    誰かに頼ることは悪いことではありません。自分の子だから自分が面倒を見なければならない、と思いこまないでください。
    夜に預けるのが不安なら、昼間のショートステイを利用してもよいと思います。うとうとする時間を持てるだけでもだいぶ違います。映画を見る、美容院に行くなど自分の時間にあてるのもよいでしょう。
    心に余裕が出ると、いろんな選択肢が見つかったり、愛犬に対して笑顔でいられる時間も増えます。
    ツラそうな飼い主さんをみるのは愛犬もツラいはず。大切なうちの子と少しでも長く一緒に、笑顔でいられるように、ぜひご自分のことも大切にしてくださいね。"

安部先生より

ワンポイントアドバイス 終わりの見えない介護は不安が常に付きまといます。
いろいろなケアが必要になってきますが、完璧にこなす必要はありません。
大事な子が飼い主さんに求めているのは、完璧なお世話ではなくあなたの笑顔と優しさです。 自分に合った動物病院や動物ケア施設などを事前に探しておき、辛くなった時にすぐ相談できる場所を準備しておくのも大切です。
介護はひとりで頑張るものではありません。家族や専門家の力を借りて、負担や不安を少しでも少なくしながら乗り切りましょう。

監修:動物介護施設ペットケアホーム・リュッカ代表
安部 里梅 さん

大切なうちの子のシニア期・介護のことPEPPYとともに。

「最期まで幸せでいてほしい。」そんな想いから
ペピイは愛犬の「介護」について様々な視点から真剣に取り組んでいます。
ペピイのシニア・介護コンテンツをご紹介します。
▼どこにも負けない!充実のシニアグッズラインナップ ▼▼
▼みなさまのお声をもとに商品開発をすすめています!▼
▼ シニア犬のことがもっとよく分かるコラム配信中 ▼