愛犬は太り過ぎていませんか?
「食欲旺盛で元気だから」と、飼い主さんはつい甘くなりがちですが、
肥満はさまざまな病気の引き金となる健康の大敵!
愛犬の健康を守るためには、適正体重のキープも大切です。
そこで、肥満の原因と効果的な食事療法について取り上げました。
来院する犬の多くが、実は肥満傾向
動物病院を訪れる犬のなかには、首の後ろの肉がしっかりつまめたり、上から見たときに腰のくびれがないなど、「肥満傾向」の犬が多く見られます。肥満の原因はいろいろありますが、基本的には飼い主さんのデイリーケアにあるようです。
食事やおやつの量が多い
食事が必要量よりもオーバーしていたり、ついつい、おやつや人間の食べ物を与えてしまうと、摂取エネルギーが消費エネルギーよりも多くなり、余分な脂肪が付いてしまいます。
運動不足
散歩や体を動かす遊びなど、その犬に必要な量の運動をさせないでいると、エネルギーが消費されないばかりか、筋肉も落ちて基礎代謝量が減り、どんどん太りやすい体質になります。
加齢
人間と同じく、加齢によって基礎代謝量が減るため、7歳以上のシニア犬は中年太りの傾向に。若い時と同じ食事を続けていると、どうしても肥満になりがちです。
避妊・去勢
生殖器の機能維持に必要なカロリーが不要となり、さらにホルモンバランスも崩れがちになるため、体重が増える犬が多いようです。
太りやすい犬種
狩猟犬や牧羊犬など、運動量の多い犬種は食欲も旺盛なため、太りやすい傾向にあります。
小型犬では、ダックスフンド、ビーグル、コーギー、チワワなどの犬種は、適切な運動量をこなさないと太りやすくなります。
犬の肥満は人間と同様、健康に悪影響を及ぼすもの。
内蔵や関節に大きな負担をかけかねません。
本気の肥満対策は、療法食で
愛犬のダイエットには、日々の食事管理と生活習慣の改善が不可欠。フードはきちんと軽量して、決められた一日の食事量を守ることが重要です。飼い主さん自身の強い意思が、愛犬の健康を守ります。
また、本気で肥満対策を行うなら、療法食の活用が望まれます。いつものフードで食事量を極端に減らすダイエットでは、犬がつらくて挫折しやすく、必要な栄養素が不足して健康を損なう危険性もあります。
獣医師の指導のもと、療法食で健康を維持しながら、適正体重を目指しましょう。
体重管理用の療法食には、健康的に体重を管理できるような工夫が凝らされています。
低カロリー
カロリーや脂肪を減らしているので、与える量はそのままで、摂取エネルギーを減らすことができます。
繊維質の増量
繊維質が多いと満腹感をキープできるため、ダイエットによる愛犬のストレスも軽減。
タンパク質の維持
筋肉維持に必要な量のタンパク質を、しっかり摂取できることも重要。筋肉が落ちると基礎代謝量も減り、やせにくくなります。
その他 栄養素維持
体重が落ちても、健康を損なってしまえば意味がありません。犬の健康を維持するために必要な、その他の栄養素もしっかり配合。
獣医師の指示した食事以外は与えない獣医師が指示した食事以外は与えないこと。高カロリーな人間の食べ物は厳禁。 食事はきちんと量って与える決められた食事量は、きちんと量って与えます。小型犬にとっては少しのグラム差も大きな違いに。 体重を測る習慣をつけるダイエットの効果や体調の変化を確認するためにも、定期的な体重測定を。 食事管理は家族で取り組む知らない間に家族の誰かが食べ物を与えていては、ダイエットは成功しません。家族ぐるみで取り組みましょう。 おやつはフードで対応おやつを欲しがる犬には、一日分のフードの中から与えるようにして、摂取カロリーを増やさないように。 適度な運動で筋肉を維持ダイエットで体重を減らすと、筋肉量も減少しがち。適度な運動で筋肉を維持しましょう。肥満犬の場合は、心臓や関節に負担がかからないよう、まず体重を落としてから。 |