わかっていても、ついおねだりに負けてごはんやおやつをあげすぎてしまうことってありますよね…。でも、多くの病気を引き起こす原因になるのが「肥満のリスク」。もう一度愛犬との生活を見直せる秘訣を公開します♪
“肥満のリスク”はこんなにいっぱい…
- 脂肪に胸郭や気管が圧迫され呼吸がしづらくなり負担が増える。
- 心臓への負担が増える。
- 手術時のリスクが増える、麻酔料が増える、覚醒が遅れる。
- 傷の治りが悪くなる。
- 糖尿病、脂肪肝、膵炎。
- 関節や靭帯への負担が増加。
肥満の2大要因は、ズバリ!
「食べ過ぎ」と「運動不足」。
人と同じように犬も「摂取するエネルギー量」が「消費するエネルギー量」を上回ると太ってしまいます。食べ過ぎや運動不足などの生活習慣が肥満の原因になっています。
心当たりあるかもCHECK!
□ フードは目分量であげている。
□ おねだりされるとついあげてしまう。
□ あまり運動しない。
□ 一緒に遊ぶことがない。
□ 散歩が好きじゃない、歩かない。
□ 多頭飼育のため食事の管理が難しい。
□ 最近体重を量っていない。
□ 避妊、去勢をした。
□ 加齢。
ダイエットのその前に…
■ 事前に動物病院で健康チェック
食事や運動の量を変えていないのに体重が増加する、食事量を減らしても痩せないという場合は、単なる肥満ではなく病気が隠れていることがあります。ダイエットをしてもよい健康状態かどうかを知っておくことも大切です。 事前に動物病院で健康状態や体重をチェックしてから始めましょう。
■ 急激なダイエットはとっても危険!
減量は1週間に体重1~2%を上限に。急激なダイエットは体の負担が大きくなります。また、脂肪でなく筋肉が痩せてしまい、その後リバウンドしやすくなることがあります。体重10kgの愛犬なら、1週間に100~200gを目安に。
うちの子は太ってる?それとも太ってない?
見て!触って!愛犬の体型をチェックしよう!
確認する手法として、ボディコンディションスコア(BCS)という指標があります。 犬の体型を見たり触ったりして、おうちでできる簡単な方法なので、今すぐ実践してみよう♪
● 腹部の吊り上がりをみる
体を横から見て、腹部の吊り上がり(へこみ具合)を見ます。肋骨が浮いているのは痩せすぎ。腹部のへこみが水平か垂れ下がっているのは太り過ぎです。
● 腰のくびれをみる
体を上から見て、腰のくびれを見ます。背骨の突起がとんがって見える場合は痩せすぎ。腰にくびれが無かったり、背中が広く平らになっているのは太り過ぎです。
● 胸や脇腹を触る
胸や脇腹を軽く触ってみます。力を入れずにソフトに触って、肋骨が数えられるくらいが理想的。肋骨や肩甲骨がわからなければ太りすぎです。
「首のくびれがなくなる」「しっぽの付け根が太い」「背中が平ら」などは、ぽっちゃりを通り過ぎた不健康な肥満。生活習慣病を招いたり、手術のリスクも高まるので、ぜひダイエットにチャレンジしよう!
BCS1:痩せ
● 見る
肋骨、腰椎、骨盤が外から見てすぐにわかる。腰のくびれと腹部のへこみ具合が顕著。
● 触る
触っても脂肪がわからない。
BCS2:やや痩せ
● 見る
上から見て腰のくびれが顕著。横から見て、腹部のへこみ具合もはっきりしている。
● 触る
肋骨を容易に触れることができる。
BCS3:理想的
● 見る
上から見て肋骨の後ろに腰のくびれが見られる。横から見て腹部のへこみが見られる。
● 触る
余分な脂肪がなく、軽く押して肋骨が触れる。
BCS4:やや肥満
● 見る
上から見て腰のくびれは見られるが、顕著ではない。腹部のへこみはやや見られる。
● 触る
多くの脂肪がついているが、肋骨は触れる。
BCS5:肥満!
● 見る
上から見て腰のくびれがほとんど見られない。腹部のへこみもなく、むしろ垂れ下がっている。
● 触る
脂肪に覆われて肋骨が容易に触れない。腰椎やしっぽの付け根にも脂肪がついている。
(PEPPY DOGS 2017年春夏号掲載)