役に立ったらシェア!

犬のシャンプーを上手にする方法や頻度をトリマーが伝授!シャンプーは必要?

犬のシャンプーを上手にする方法や頻度をトリマーが伝授!シャンプーは必要?

外で愛犬を遊ばせた後は、汚れや虫がついていることも。おうちでシャンプーできると、愛犬を清潔に保てて、病気も予防できるので安心です。
慣れてくればとても簡単。被毛を濡らしてシャンプーとリンス・保湿を終えたら、しっかり乾かして終了です。

シャンプーは月1~2回が理想的。シャンプーのしすぎは、肌荒れの原因になってしまいますのでご注意ください。
では、プロのテクニックを学んで、愛犬のシャンプーにチャレンジしてみましょう。

目次

  1. 上手に犬のシャンプーをする6ステップ

    • ステップ1.お風呂場や体への接触に慣れさせる

    • ステップ2.ブラッシングをしてしっかり濡らす

    • ステップ3.泡でマッサージするようにシャンプーする

    • ステップ4.頭からすすぐ

    • ステップ5.リンスをすすぐ

    • ステップ6.全身くまなく乾かす

  2. トリマー直伝!上手にシャンプーするコツ

    • コツ1.洗いにくい部分の洗い方

    • コツ2.すすぎにくい部分のすすぎ方

  3. 犬のシャンプーの頻度はどれくらいが適切?

  4. 犬のシャンプーが必要な理由

  5. 犬のシャンプーをしすぎるのはNGな理由は?

  6. まとめ

1.上手に犬のシャンプーをする6ステップ

上手にシャンプーをするには、愛犬の協力が必要不可欠です。最初から最後まで優しく声かけをしながら、コツをおさえてなるべく短時間で済ませましょう。
飼い主さんの応援は愛犬にとってパワーの源です。終わったらしっかり褒めて「シャンプーが終わるとイイことがある!」と教えてあげましょう。

ステップ1.お風呂場や体への接触に慣れさせる

小さい頃からお風呂に慣れ親しんできた人間と違い、愛犬にとってのお風呂場は普段足を踏み入れないお部屋です。そのため、場所にとまどいを覚える子もいるでしょう。慣れない場所で慣れないシャンプーをすることにストレスを感じる子もいます。愛犬のストレスを軽減するためにも、普段からお風呂場へと足を運ばせ、そこでおやつをあげるなどして慣れさせてあげましょう。

また、体のどの部分を触られても嫌がらないように、普段からスキンシップをとることも大切です。

ステップ2.ブラッシングをしてしっかり濡らす

全身をブラッシングした後、36度前後のお湯でしっかり濡らします。片手で愛犬の体を支え、逆の手でシャワーヘッドを体に押しつけながらお湯をかけるとシャワーの音がしないので、犬が怖がらず短時間で皮膚までお湯を浸透させることができます。後ろ足やお尻から順番にぬるま湯をかけ、慣れさせながら、地肌までしっかり濡らしましょう。
シャワーが苦手な子の場合には、カランやスポンジを使ってあげるなどして、できるだけ苦手意識を作らないことが大切です。

ステップ2.ブラッシングをしてしっかり濡らす

ポイント

事前のブラッシングで毛のもつれやホコリを取っておくと、シャンプーがなじみやすくなります。いきなりシャンプーを始めるのではなく、シャワーを体に当てる前に優しく声かけをしてあげましょう。
また、お風呂場の床で滑ってしまう場合はマットを敷いてあげることで滑りにくくなり、足腰への負担も軽減できます(シニア犬には特におすすめです)。

ステップ3.泡でマッサージするようにシャンプーする

洗面器などにシャンプー剤を泡立てて、お尻から頭まで順番にシャンプーします。指の腹を使ってマッサージするように地肌を洗いましょう。
顔にシャンプーがついている時間を短縮するため、お尻、足先、背中、頭の順番で洗ってください。シャンプーは事前に泡立てスポンジなどでしっかり泡立てておくとスムーズに進められます。
人間の洗顔と同様、細かい泡で洗ってあげると毛穴の中の汚れまできれいに落とせます。

ステップ3.泡でマッサージするようにシャンプーする

肛門腺絞りはシャンプー時に

肛門腺にたまる分泌液は、強いニオイがあり、絞った時に勢いよく飛び出すことがあります。すぐに洗い流せるようお風呂場で行うのがおすすめです。くわしい方法は動物病院にお問い合わせください。

肛門腺の絞り方

肛門を時計の中心とすると、4時と8時の位置に肛門腺のたまる肛門嚢という袋があります。しっぽを持ち上げると肛門嚢が手前に出てくるので、4時と8時の位置に手を置き、奥から肛門に向かって絞り上げるイメージで絞ります。

ステップ4.頭からすすぐ

頭から足に向かって順番にすすぎます。顔を少し持ち上げ、シャワーへッドを頭につけてすすぐと、鼻にお湯が入りにくくなります。サッと済ませがちですが、目にシャンプーが残ると、角膜を傷つける原因に。水量をゆるめたシャワーで優しくすすいであげて。顔のシャワーが苦手な子は、お湯をたっぷり含ませたスポンジやタオルを使ってシャンプーをすすいであげると良いでしょう。
背中の上からシャワーをかけるだけでは、きちんとシャンプーをすすぐことができません。脇、お腹、お尻周り、足裏は、すすぎ忘れが多くなりがちなので気をつけて。

ステップ4.頭からすすぐ

ステップ5.リンスをすすぐ

あらかじめ薄めておいたリンスを全身にかけます。かけながら手でしっかりなじませると、毛に浸透します。その後、リンスをすすぎます。

ステップ5.リンスをすすぐ

しっかりチェック!すすぎ忘れはありませんか?

すすぎ忘れがあると、皮膚や毛がベタつき、皮膚病の原因になることも。シャワーヘッドを地肌に当て、指でヌルヌルが取れたかを確認しながら、しっかりすすぎましょう。

ステップ6.全身くまなく乾かす

ドライヤーの時間を短縮するため、濡れた毛を絞って水気を取ります。耳や足、しっぽなど、根元から毛先へと絞って。数枚のバスタオルでしっかり拭き、ドライヤーで毛の根元から乾かします。

ステップ6.全身くまなく乾かす

耳に息をかけると、犬がブルブルっとして水気を飛ばすことができます。

ポイント

タオルドライをしっかり行うと、ドライヤーの時間を短縮できます。生乾きは、ニオイやムレの原因に。脇、足裏、内股は、特に乾かしにくいので湿った毛がないか根元まで確認してください。ドライヤーは温風が熱すぎないよう、体から離して当ててあげて。

2.トリマー直伝!上手にシャンプーするコツ

コツ1.洗いにくい部分の洗い方

  • 指の腹を使って優しくていねいに洗います
  • 指の腹を使って優しくていねいに洗います。

    目や口の周りは、指の角度を変えながら洗います。目やにや食べかすはお湯でふやかし、つまんで取り除きます。慣れないうちは、お湯を含ませたスポンジで泡をつけて洗うだけでもOK。

  • 外側だけでなく、内側のひだ、付け根のベタつきも忘れずに
  • 外側だけでなく、内側のひだ、付け根のベタつきも忘れずに。

    指の腹で優しくもみ洗いします。垂れ耳の子は、見えるように折り返して洗いましょう。

  • 1本ずつ持ち上げて肉球の間も洗いましょう
  • 1本ずつ持ち上げて肉球の間も洗いましょう。

    肉球は汚れやすいのに、洗うのを忘れがち。1本ずつ足を持ち上げ、指を少し開きながら、指の間までしっかり洗います。

コツ2.すすぎにくい部分のすすぎ方

  • 脇・お腹
  • 脇・お腹

    背中から流したお湯を、お腹の下に入れた手を受け皿のようにしてすすぎます。

  • お尻周り
  • お尻周り

    しっぽで隠れるお尻周りは泡がたまりやすいので、優しくしっぽを持ち上げてすすぎましょう。

  • 足裏
  • 足裏

    肉球の間はシャンプーがたまりやすいので、指の間についたシャンプーもしっかり流しましょう。

3.犬のシャンプーの頻度はどれくらいが適切?

シャンプーは月1~2回が適切です。皮脂や汚れを放置するとニオイの原因になるばかりか、皮膚病を引き起こす原因に。

また、シャンプーのしすぎも避けましょう。シャンプーをしすぎると乾燥し、肌荒れを起こしてしまいます。皮膚トラブルを患っている場合はシャンプー剤の選択も含めて、かかりつけの獣医師にご相談ください。

4.犬のシャンプーが必要な理由

犬のシャンプーが必要な理由

ニオイや衛生面はもちろん皮膚病を発症させないためにも、シャンプーは必要です。
古い皮脂や汚れを放置するとニオイの原因になってしまうだけでなく、皮膚病を引き起こす原因に。そして、お散歩中についたノミやダニも皮膚病の原因になります。

自宅でシャンプーをすることが難しい場合もトリミングサロンや動物病院を上手く利用して必ずシャンプーはしてあげましょう。適切なケアで愛犬を清潔にしてあげましょう。シャンプーやドライヤーをする際は体をくまなく触ったり観察することができるので、病気の早期発見や体調の変化に気付くきっかけになる場合もあります。

5.犬のシャンプーをしすぎるのはNGな理由は?

5.犬のシャンプーをしすぎるのはNGな理由は?

健康な犬の皮膚には、細菌や真菌の侵入を防ぐバリア機能があります。
シャンプーをしすぎるとこのバリア機能が低下。皮膚はカサカサと乾燥し、細菌や日光などの外的刺激を受けやすくなります。かゆみや炎症を起こしやすくなり、皮膚病になることも。肌が敏感になっている時は、シャンプー剤を使わずにぬるま湯で洗ってあげましょう。低刺激のシャンプーもおすすめです。

シャンプーやドライヤーの後は皮膚が乾燥するので、保湿をしてあげることも大切です。かゆみが強い・炎症が見られる場合は、早めにかかりつけの獣医師にご相談ください。

6.まとめ

シャンプーをする時は、お風呂場や脱衣所の温度も気になります。
犬は体温調節が苦手な動物ですから、濡れたままの状態では体温が奪われてしまいます。シャンプー剤の中には5分置いてから流すタイプもありますが、寒い季節にお風呂場で待たせるのは危険。浴室暖房や小型の電気ストーブで、事前に暖めておくと安心です。

また、逆に浴室の温度が上がりすぎないようにも注意が必要。
つい、シャンプーに夢中になってしまいがちですが、愛犬の様子をしっかり観察し負担を軽減できるようにしましょう。シャンプーが苦手な犬は少なくありません。無理をしていきなりシャンプーをせずに、足先などから少しずつ慣らしてあげることも必要です。

終わった後には褒めたり、大好きなごほうびをあげたりして、シャンプーを苦手と思わないようにしていきましょう。

監修いただいたのは…

動物看護師・トリマー
赤須 彩子さん

動物看護師として長く勤務する中で、病気や高年齢を理由にトリミングサロンにお断りされた飼い主さんと出会い、トリミングを必要としている子の力になることを決意。
トリミングスクールで学んだ後、動物看護師に加えトリマーとしても動物のケアを行う。また、グリーフケアの学びを深め、動物目線を大切にして動物と飼い主さんのハッピーライフのお手伝いにも注力。現在、二児の母として子育て中。

新着記事

犬と暮らす犬と暮らす

猫と暮らす猫と暮らす