お散歩道の草むら、川原、キャンプ場…おでかけしやすい季節ですが、ノミ・ダニはまだまだ活発に活動中!
そこで、心置きなく楽しむために知っておきたい豆知識をご紹介します。
お答えいただいた先生は…
ロッキー動物病院 院長 蔵所宏好先生
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愛犬との日帰りキャンプは
最高ですね♪
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Q.気温が下がってきたのでノミ・ダニ対策はやめてもいいよね?
A.秋になっても公園やお散歩道にはノミ・ダニはいっぱい。
ノミ・ダニの予防方法って?
きちんと全身を守るなら予防薬を。
愛犬に合った処方が必要なので、しっかりと相談できる動物病院が安全です。
真冬でも暖かい部屋は繁殖しやすい環境。特にノミは13℃以上で繁殖します。飼い主さんの服や靴に付いて家に持ち込まれたノミ・ダニが愛犬にうつることも。通年予防がおすすめです。
美味しいジャーキータイプやスプレーなど、お薬の種類も豊富です。
ノミ・ダニがいないかチェックする方法は?
ダニは口や耳の周辺や指の間、ノミは尾のつけ根からお腹を重点的に。
毛をかき分けて調べましょう。
黒い小さな粒が見つかったら、フンの可能性も。
ノミが寄生している場合は、犬や猫のベッドにフンが落ちていることもあります。
見つけたらどうすればいい?
その場でつぶすのはNG。
ノミ取りクシで除去したり、ベッドやハウスを清潔に保ちましょう。
ノミはつぶすと瓜実条虫に感染することが…。
生命力が強いので洗剤を溶かした水に浸けましょう。
マダニは化膿することもあるので、見つけたら動物病院へ。
噛まれると、かゆいだけでは
すまないことも…。
ノミの吸血によって貧血やアレルギーを起こしたり、かゆみのあまり引っ掻いた傷が化膿することも。
瓜実条虫やバベシア症を媒介することもあります。
愛犬用虫除けスプレーも効果的です。
Q.思いっきり遊んでも熱中症にはならないよね?
A.飼い主さん自身が暑いと思うなら危険があります。
愛犬が過ごしやすい気温は?
被毛のある愛犬は、22℃を越えたら対策を。
高湿度な環境や、運動後の体温上昇から熱中症を起こすことも。
車の中はすぐに高温になります。
クーラーをつけていても暑くなるので「少しだけだから」は禁物です。
熱中症のサインにご注意を。
激しくあえぐような息をする。
足元がふらつく。
大量のよだれが出る。
●ぐったりする ●目が充血したり、耳の内側が赤くなる ●体が熱くなる
症状が進むにつれ、下痢や嘔吐、けいれん、失神などが見られ、死に至るおそれも。
予防方法と応急処置って?
水分補給はこまめに。
ぐったりし始めたら体を冷やして動物病院へ。
首、脇の下、内股を冷水で濡らしたタオルで冷やしましょう。
ただし、急激に体を冷やすのは危険なのでご注意ください。
Q.水遊びが好きで飛び込んじゃった。川の水なら自然乾燥でいいよね。
A.川の水は意外に汚れています。真水でしっかり洗って乾かしましょう。
乾かさないとどうなるの?
皮膚炎になることも。
シャンプーで洗って、乾燥もしっかりと。
乾燥は、毛をかき分けて吸水力の高いタオルなどでしっかりと皮膚の水気を切ってあげましょう。
赤みやデキモノがないかチェックすることも大切です。
水溜りの水もあまり飲ませないように。
レプトスピラという菌を含んでいる場合があります。
人獣共通感染症で重症化すると命に関わる場合も。
ワクチンを受けることもできるので、心配な方は動物病院へご相談を。
(ペピイカタログ2017秋冬号掲載)