猫の多頭飼いの注意点や失敗しないためのポイント!
ケアの方法も解説
猫の多頭飼いの注意点や失敗しないためのポイント!ケアの方法も解説
すでに猫と暮らしている方で、新たに猫を迎えたい方や、たくさんの猫を迎えたい、という方もいるでしょう。
たくさんの猫に囲まれた生活は憧れる方も多いですが、知っておくべきポイントもあります。
そこで今回は、多頭飼いについての注意点や準備について詳しく解説していきます。
目次
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1.多頭飼いを始める際のポイント・注意点
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十分なスペースはあるか
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猫同士の相性
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健康管理
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費用
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多頭飼いの上限
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2.猫の多頭飼いをはじめる際の準備
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3.先住猫がいる場合の注意点
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先住猫を優先
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病気やウイルスの検査を行う
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先住猫と新入り猫を隔離できるスペース確保
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4.新入り猫のケアも重要
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5.まとめ
多頭飼いを始める際のポイント・注意点
まず、猫の多頭飼いを始めるにあたって知っておきたいポイントや主な注意点について解説していきます。
十分なスペースはあるか
たくさんの猫と暮らしていくためには、十分なスペースが必要です。
重要なのは猫にとってストレスのない環境づくりを心掛けることです。猫が日々過ごす空間だけでなく、トイレを置くスペースなども確保しなければなりません。トイレは猫の数+1個が目安なので、それを置けるスペースがあるかを確認しましょう。
また、猫にとってプライベートな空間はとても大切です。隠れられるような場所があると、なおよいでしょう。さらに、病気や性格が合わない、強いストレスのサインが見られるなどトラブルがあった場合には隔離しなければならないケースもあるため、スペースを考慮しておきましょう。
猫同士の相性
人間と同じように、猫同士にも相性があります。相性が悪いとストレスが溜まり、病気になる可能性も考えられます。
おすすめは子猫同士や、血のつながった親子などの組み合わせです。比較的、相性が良いとされています。オス同士や、高齢猫と子猫などは喧嘩や威嚇、生活ペースが乱れるなどで相性が悪いとされています。
健康管理
猫によって、もちろん体調や体質が異なります。全ての猫が健康でいるために、飼い主は常に気にかける必要があります。
特に、多頭飼いのスタート時はストレスを感じていないか、猫の体調に気を配りましょう。食事量や飲水量、排泄の回数なども細かくチェックすることで、体調の変化に気が付きやすくなります。
猫がトイレを共有するのが嫌で排泄を我慢しているうちに泌尿器系のトラブルを起こしてしまった、毛づくろいをしすぎて皮膚炎を起こしてしまった、などのトラブルも考えられます。
費用
多頭飼いの場合、猫の数が増える分、食費や医療費、生活用品、おもちゃなどにお金がかかることを押さえておきましょう。また、子猫の場合、ワクチンなどの初期費用や、その後、不妊・去勢手術をする場合は頭数分かかります。定期的な検査やワクチン、病気になった際の医療費ももちろん猫の数だけかかります。
トイレの増設など、生活環境を整えるための費用もかかるため、まずはどの程度の費用が掛かるのか概算し、迎える猫の数を検討するのがおすすめです。
多頭飼いの上限
一般的に「猫の飼育頭数の上限=自由に出入りできる部屋の数-1」と言われていますので、目安にしてみてください。
ただし、猫が増えれば増えるほどトイレの世話やブラッシング、爪切りなどの世話や健康管理など、飼い主の負担も増えます。また、数が増えれば普段あまり負担に思っていなかった毎日のお世話も、体力的に大変になる可能性も考えられるでしょう。
「やはり途中で飼えなくなった」とならないよう、ご自身の中で懸念がある場合、飼いすぎは避けましょう。また、災害時には飼い主が愛猫を守る必要が出てきます。猫が多ければ多いほど避難は困難になるため、その点も考慮しておきましょう。
猫の多頭飼いをはじめる際の準備
猫を飼い始める際に必要なグッズには、以下のようなものが挙げられます。
【必ず必要なもの】
・トイレ用品
・フード・ウォーターボウル
・ケージ・キャリー
・爪とぎ
・おもちゃ、キャットタワー
【あると便利なもの】
・首輪
・迷子札
・消臭剤
・ブラシ
・ベッド
トイレは猫の数+1個を用意しておくのがおすすめです。
キャリーやフードボウルはそれぞれに専用のものを用意しましょう。またウォーターボウルも複数個用意しお部屋の様々な場所に設置しましょう。
また、猫用ベッドやキャットタワーなど、猫の休息場所も複数用意する方がよいでしょう。それぞれがくつろげる場所を選べるようにすることで快適な空間となります。
先住猫がいる場合の注意点
猫とすでに暮らしていて、さらに新たな猫を迎えたいという方も多いでしょう。ここでは、先住猫がいる場合の注意点について解説していきます。
先住猫を優先
先住猫に対しての飼い主の接し方が、多頭飼いの成功のカギを握るといっても過言ではありません。
先住猫にとって、急に環境や飼い主の態度が変わることは大きなストレスになります。また、先住猫にとって家は安心してくつろげる縄張りです。自分の縄張りに入ってきた猫に対して警戒心を抱くことは想像できるでしょう。
ストレスを与えないポイントは、先住猫の生活リズムを崩さないよう、今までの生活リズムを守ることです。例えば、飼い主が新しい猫にかかりっきりになってしまうとヤキモチを妬いてしまう場合も考えられます。遊ぶ時間やケアの時間、ごはんやおやつなども、まずは先住猫を優先することでストレス軽減につながるでしょう。
多頭飼いになっても、一対一でスキンシップをとり、変わらないコミュニケーションを心掛けることが大切です。
病気やウイルスの検査を行う
新入りの猫に病気がある場合、他の猫に感染してしまう可能性も考えられます。まずは病気の治療を優先し、すぐに対面させることは控えましょう。また、必ず先住猫もウイルスなどの検査を受けてから対面させる必要があります。
万が一、感染がわかったら獣医師とよく相談して治療を進めましょう。その場合はお迎えする時期などを再考する必要もあります。さらに、お迎えする前にノミ・寄生虫のチェックと対策を行っておきましょう。お迎えするときはもちろん、お迎えした後も、全ての猫に対して定期的にワクチン接種を行うことも必要です。
先住猫と新入り猫を隔離できるスペース確保
先住猫と新入り猫がすぐに仲良くできるとは限らないため、しばらくは別々に暮らせるように空間を確保しておきます。また、対面後、相性が合わない場合もあるので、そうなった場合でも離れて暮らせるようにしておきましょう。
対面させる場合のステップも大切です。以下のようなステップで、猫同士ストレスを感じないよう、慎重に慣らしていきましょう。上手く慣れるかは、猫の性格や相性にもよります。焦って進めずに、猫のペースに合わせて時間を掛けて慣らしてあげましょう。
【対面させる場合のステップ】
1. 別々の部屋で生活させる
2. お互いの気配を感じさせる
3. ケージ越しで対面させる
4. ケージなしで触れ合わせる
新入りの猫のケアも重要
新入りの猫の居場所を作るためにも、猫同士の顔合わせを丁寧に行う必要があります。
前項で解説したようなステップで、徐々に先住猫との距離を縮められるようにしましょう。新入りの猫には大きめのケージを用意し、最初はその中で暮らしてもらうのもおすすめです。慣れるまでは、布をかけるなどして外が見えないようにする、などの方法もあります。
また、家のにおいに慣らすため、新入り猫の使用するグッズは早めに出しておくのがよいでしょう。先住猫と対面させる際は、慣れるまで飼い主の目が届く範囲で対面させます。猫が怯えている場合は、無理をして対面させずに、時間を掛けて様子を見ながら徐々に慣れていってもらいましょう。
まとめ
今回は、猫を多頭飼いしたい方に向けて飼い方のポイントや準備について解説してきました。
多頭飼いは、すべての猫の健康管理・安全管理を行う必要があることを押さえておきましょう。また、猫同士の相性が合うかも重要です。ストレスを感じていることを察知したら、別々に暮らせるように対処する必要もあります。
先住猫がいる場合、対面には特に気を払う必要があります。時間を掛けてステップを踏んで対面させましょう。その後も先住猫、新入り猫ともにストレスを感じず過ごせるよう、常に様子を見守ってあげる必要があります。
猫の負担とともに、飼い主自身の負担も考慮し、適切な数の猫と暮らす選択をしましょう。