【トリマー監修】おすすめの犬用ドライヤー紹介!乾かし方や選び方を解説!
シャンプー後やお散歩時の突然の雨などで愛犬の体が濡れてしまったとき、どのように乾かしていますか?
しっかりとドライヤーで乾かしてあげたいけれど、上手にできない、タオルドライで精一杯…そんな飼い主さんも多いのではないでしょうか。
ここでは、犬をドライヤーで乾かすときのコツや、上手なドライヤーの選び方などをご紹介します。
シャンプー後やお散歩時の突然の雨などで愛犬の体が濡れてしまったとき、どのように乾かしていますか?
しっかりとドライヤーで乾かしてあげたいけれど、上手にできない、タオルドライで精一杯…そんな飼い主さんも多いのではないでしょうか。
ここでは、犬をドライヤーで乾かすときのコツや、上手なドライヤーの選び方などをご紹介します。
目次
犬は、皮膚を守るために全身が被毛や油膜に覆われていて、多少の水分であれば油膜などにより水分を弾きます。しかし、その水分量が多い場合はどうでしょうか。
中でもシャンプー後は、汚れや皮脂を洗浄することにより皮膚までしっかりと濡れているため、タオルドライだけでは十分に水分を拭き取ることができません。
皮膚や被毛に水分が残ったままだと細菌が繁殖したり、水分を気にする犬が舐めたり掻きむしることによって、皮膚炎を起こしてしまうことも。
また、体温が下がることで、免疫力の低い子犬や老犬は体調不良の原因にもつながりかねません。
そういったトラブルを防ぐためにも、犬でもタオルドライや自然乾燥ではなく、しっかりとドライヤーで皮膚を乾かしてあげる必要があります。
人間用のドライヤーと犬のドライヤーには、主に「温度設定」と「構造」に違いがあります。
一般的に人間用のドライヤーの平均温度は100〜120℃といわれ、 温度が高いものでは140℃になるものも。これでは犬にとっては熱すぎてしまい、やけどなどの皮膚トラブルの原因になります。犬の被毛を乾かす際は60℃くらいの低温の風が適しているため、この温度設定は大きな違いと言えるでしょう。
人間用のドライヤーは、乾かした際の抜け毛がドライヤー内部に吸い込まれてしまうことがありますが、犬用のドライヤーは抜け毛が入らないように設計されているものが多いです。
あまりおすすめはできませんが、やむを得ず人間用のドライヤーを使用するときは、必ず”弱風”かつ”低温”の設定で。
また、必ず犬の体から十分に離れた位置から風を当てるようにしましょう。
ドライヤーを当てるのは、犬の体から20~30cmほど離れた所から。飼い主さんの手を犬の体に近づけて、温風が熱すぎないかを確認しながら当てていきましょう。
突然”強風”で大きな音を出してしまうと、驚いてしまう犬もいるでしょう。
ドライヤーの使い始めは”弱風”の設定からスタートさせ、音や風の強さに慣れてきたら”強風”に切り替えるようにしましょう。
怖がる犬には、ドライヤーを使う前に音を聞かせておいたり、その際におやつを与えるなど、日頃から慣らしておくと落ち着いてくれる場合もあります。
顔回りに風が当たるのを嫌がる犬が多いため、最初は顔から離れたところから乾かしはじめましょう。顔を乾かすときには、飼い主さんの手を犬の目の前にかざして、直風が当たらないよう工夫してあげてください。
特に、目に直風や熱が当たると眼球を傷つけてしまったり、ドライアイの原因にもなるので、細心の注意が必要です。
慣れないドライヤーに恐怖心や緊張感を覚える犬もいるでしょう。そんなときには、飼い主さんが笑顔でやさしく声をかけながら、乾かしてあげると良いです。
■風が強め
風が強い犬用ドライヤーとして代表的なものが「ブロアー」です。強力な風で水分を吹き飛ばしながら乾かすドライヤーで、一般的にはトリミングサロンなどで使われていますが、家庭用として販売されていることもあります。
温風が出ないのでやけどなどの心配もなく、短時間で乾かすことができます。長毛種や大型犬などにおすすめですが、とても風が強いので顔回りには使用しない方が安心です。
■風が弱め
弱風設計のドライヤーは、やさしく静かに乾かすことができます。乾かす時間が長くはなりますが、風が弱い分音も小さいので、ドライヤーの苦手な犬におすすめ。
デリケートな顔回りにも安心して使用できます。
たくさんの被毛の内側に隠れている犬の皮膚はとてもデリケートです。
高い温度の風では思わぬ皮膚トラブルを引き起こしてしまう可能性があるので、温度は段階設定ができるもので、確実に低い温度で使用できるドライヤーが安心でしょう。
■スタンドタイプ
台や床に置いたまま使用できる置き型のドライヤーです。
飼い主さんの両手が空くので、犬の体を固定させながら乾かすことができとても便利。
風を当てながらブラッシングなどができるところも、大きなメリットと言えるでしょう。
■ハンディタイプ
人間用のドライヤーと同じような、手で持つタイプのドライヤー。
スタンドタイプでは風を当てづらいお腹回りなどをスムーズに乾かすことができます。
また、指の間や内股など、体の細部を乾かす際にもとても便利です。
ドライヤーが苦手な犬は、その大きな音が理由であることが多いでしょう。愛犬の性格などを考えながら、音が苦手な場合は静音設計のものを選ぶことをおすすめします。
ドライヤー中には被毛が抜け落ちますが、万一その抜けた毛がドライヤーの内部に吸い込まれてしまうと、ドライヤー内部の焦げや故障につながりかねません。
抜け毛の吸い込みを防ぐガードがセットされているドライヤーを選ぶのが安心でしょう。
トイプードルのように被毛が濡れるとクルクルと巻き毛になる犬種の場合、手で乾かすだけでは毛並みがきれいに整わないことがあります。
そんなときはドライヤーにノズルを付けて、ブラシなどで根元からしっかりと被毛を伸ばすように乾かすと、きれいに仕上げることができます。
ノズル先の平らなものや細口になっているものなど、何種類かセットになっていると便利です。
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https://www.peppynet.com/shop/category/lists/10011/11044⇒参考記事:犬のシャンプーを上手にする方法や頻度をトリマーが伝授!シャンプーは必要?
https://www.peppynet.com/library/archive/detail/729シャンプーをした後など犬の体が濡れてしまったときには、自然乾燥やタオルドライだけではなく、しっかりとドライヤーで乾かしてあげましょう。
犬用のドライヤーはさまざまな種類が販売されていますが、安全性の高いもので、犬も安心できるものがおすすめ。愛犬にとってドライヤーが心地良いものになるよう、飼い主さんも楽しみながらトライしてみてください。
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監修いただいたのは…
Dog salon MUOSSI(ドッグサロンムオッシ)
オーナーグルーマー
関野 尚代さん
巫女(正社員)から一念発起してトリマー学校へ。
卒業後、結婚出産。その後トリマーとしてBEAUTY PLUS(株式会社ワンダフル、現イオンペット)に就職。
マネージャーを務めたのち、アドホック株式会社(現 株式会社西武ペットケア)に転職。マネージャーとしてトリマーをサポート。
同社を退職後、独立し個人サロン「ドッグサロンムオッシ」を立ち上げる。
「動物が大好きです。特に犬は人間に寄り添い合わせてくれるとっても協力的な動物ですよね。尊敬の念です。
そんな犬と関われる仕事としてプロトリマーを目指し夢の独立を果たし今に至ります。現在では犬の整体も取り入れて日々頑張ってくれているワンちゃんへ労を労えるよう頑張っています。」