猫のおむつを使うメリットって?おむつの選び方のコツもご紹介
猫用のおむつがあることを知ってはいても、まだ若くて元気いっぱいの猫にはあまりなじみのないものかもしれません。しかし知っておくといざというときにとても便利なアイテム。そんな猫のおむつについて、使用するメリットや選び方をご紹介します。
猫用のおむつがあることを知ってはいても、まだ若くて元気いっぱいの猫にはあまりなじみのないものかもしれません。しかし知っておくといざというときにとても便利なアイテム。そんな猫のおむつについて、使用するメリットや選び方をご紹介します。
メリット①
高齢になると、思うように体が動かずトイレに間に合わなくなることがあります。
また、認知症の症状によってトイレの位置がわからなくなってしまったり、排泄感覚自体を失ってしまうことも。このようなときにおむつをしておくことで、粗相してしまうことを防ぐことができます。
メリット②
例えば、先天的な病気や事故などによる下半身麻痺、泌尿器科系の病気による頻尿など、病気やケガをしたときには排泄も大きな負担になりますが、おむつをすることでその負担を軽減させることができます。
デメリット①
猫用のおむつは人間用のものと比べると値が高いものが多いです。一日に数回は新しいものと取り換える消耗品であるため、使用し続けるのにコストがかかります。
デメリット②
おむつの使用を続けていると、被毛や皮膚がムレておむつかぶれを起こしてしまうことがあります。また、排泄をしてから長い時間そのままにしておくこともかぶれの原因に。常にお尻まわりを衛生的に保つ。おむつはこまめに取り替えるなどの対策が必要になります。
猫用おむつを購入する際は、サイズや機能などをしっかりと確認したうえで購入しましょう。
猫用おむつには、さまざまなサイズ展開があります。大きすぎておしっこが漏れてしまったり、反対に小さすぎて猫が窮屈な思いをすることのないよう、あらかじめ胴周りのサイズを計測して、体にフィットしたものを選びましょう。
体の大きな猫など、猫用のおむつではなかなかフィットしない場合は犬用のおむつを代用することもできます。その際は、メス犬用のものを使用しましょう。犬用のおむつは、メスとオスの排泄位置を鑑みたうえでそれぞれ違った作りになっていますが、どちらかといえば猫にはメス犬用がフィットすると言えます。
排泄物の臭いを軽減させるために香り付きのものも市販されていますが、嗅覚の鋭い猫にとっては、その香りがストレスになることもあります。基本的には無香料のものを選び、消臭機能の付いたものがあればそちらもおすすめです。
おむつの中が濡れたら色が変わり、一目でおしっこをしたかどうかがわかるサイン機能が付いているものがあり、かぶれ防止にはとても便利な機能です。
はじめておむつを使用するときはサイズ感がわからなかったり、どうしても猫が嫌がってしまうこともあるかもしれません。購入したものの使用できなかった…といったことを防ぐためにも、はじめは少量入りのお試しパックから始めてみると良いでしょう。また、動物病院やペットショップなどで、サンプル品などがないかを聞いてみるのも良いかもしれません。
※こちらは犬用のおむつですので、代用品としてのご紹介となります。
はじめておむつを使用するときは猫が嫌がってしまい、なかなか上手に着けられないことがあるでしょう。そんなときはおやつを活用しながらトライしてみましょう。飼い主さんも慣れるまでは、1人ではなく2人で着けるようにするとスムーズです。
動くたびにおむつがずれてしまうと、漏れも気になるうえに猫にとってもストレスになります。最適なサイズが見つからない場合や、活発な動きによってどうしてもおむつがずれてしまう場合は、おむつカバーを使用しましょう。ペットショップなどで市販されているものもありますが、より愛猫にフィットしたものを手作りしてもOKです。
前述にもあるように、おむつを使用しているとムレなどで皮膚がかぶれてしまうことがあります。まずはこまめに取り換えることを心がけ、1日に1度はぬるま湯でお尻まわりをきれいにしてあげると良いでしょう。
皮膚の赤みや猫がかゆがる仕草が見られたら、できるだけ早い動物病院での受診をおすすめします。
ペットが粗相をしてしまうと、飼い主さんの掃除の手間や精神的負担も大きなものになるでしょう。病気や老化など、思うように排泄ができない猫にとってはとても便利なおむつ。愛猫とのより快適で穏やかな暮らしをつくるためのお役立ちアイテムとして、ぜひご活用ください。
犬注目記事
子犬を迎えたなら知っておきたい「子犬に多い病気、気をつけたい症状」
背骨の骨同士の間にある椎間板が変性・変形することで神経症状を引き起こす「椎間板ヘルニア」を知る
膝の骨がずれて跛行する関節疾患「膝蓋骨脱臼」を知る
脳神経細胞の一時的障害によって発作が起こる「てんかん」を知る
猫注目記事
子猫を迎えたなら知っておきたい「子猫に多い病気、気をつけたい症状」
猫の皮膚病、それ放っておいても大丈夫?
毛布をはむはむ、ちゅぱちゅぱ… 猫の“ウール・サッキング”とは?
「ウンチ」は“臭い”“汚い”だけじゃない、猫の健康を知るバロメーターなのだ!
監修いただいたのは…
東京農業大学 農学部動物科学科 動物行動学研究室 教授 内山 秀彦先生
麻布大学 動物応用科学専攻修了(博士)
ヒトと動物の関係学会 常任理事
主な専門は「ヒトと動物の関係学」。
特にアニマルセラピーによる癒やしのメカニズムや猫と人との関係について研究している。