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【専門家監修】猫にリードをつけて散歩するのは問題ない?注意点や散歩の必要性についても解説

【専門家監修】猫にリードをつけて散歩するのは問題ない?注意点や散歩の必要性についても解説

犬は毎日のように散歩を楽しむ一方、日常的に散歩に出ている猫はあまり見かけることがありません。運動不足なども気になるところですが、そもそも室内飼いの猫は散歩がしたいのでしょうか?ここではそんな猫の散歩について、必要性や注意点をご紹介します。

1.猫の散歩の必要性

猫の散歩の必要性

運動やストレス発散などのために散歩を必要とする犬とは違い、基本的に猫に散歩は必要ありません。室内飼いの猫にとっては外に出ること自体がストレスになることが多く、また、散歩に出ることによって外からの刺激に恐怖を覚えたり、パニックになって脱走してしまう危険性もあるでしょう。

ただし、元々外で暮らしていた保護猫や好奇心旺盛な猫などは、外界への興味が強いこともあります。ストレス発散など散歩へ出ることが猫にとって良い刺激になりそうであれば、飼い主さんと一緒に散歩に出てみても良いかもしれません。

2.猫の散歩には首輪ではなくハーネスを

もし猫と散歩に出る場合はリードと猫用のハーネスを使用し、脱走への対策を十分に行いましょう。ハーネスではなく、首輪にリードを付けて散歩している猫の姿を見たことがあるかもしれませんが、それは非常に危険です。

そもそも猫の首輪は、飼い猫であることやネームプレートなどで身元証明をするためのものなので、日常使いしやすいようソフトに作られているものが多いと言えます。
そのため、リードを付けた際には外れてしまったり頭からすっぽり抜けてしまう可能性、あるいは何かの拍子に頸部を圧迫してしまうことも。

一方、猫用のハーネスであれば前脚から背中部分までをしっかりとホールドするため、簡単に抜け出てしまう可能性は低いでしょう。

3.猫と散歩をする前に必要な準備

猫と散歩をする前に必要な準備

感染症対策

外に出ることで、野良猫として暮らしている他の猫や野生動物との接触の機会が増え、さまざまな感染症への感染リスクは高まります。あらかじめワクチン接種について獣医師へ相談するなど、万一の感染に備えた事前の対策をしましょう。

ノミ・ダニへの対策

外へ出ることでノミ・ダニの寄生リスクも高まります。事前の駆虫で一定の対策は図れるため、動物病院で駆虫薬を投与してもらうなどしましょう。

安全な散歩コースの検討

人や交通量、散歩をしている犬などが多い通りは猫にとって強い刺激となり、パニックを起こしてしまう可能性もあるため逃走には特に注意が必要です。
できるだけ人通りや交通量の少ない静かなコースを選び、事前に通りの確認をしておくことや徐々に慣らせていくことを心がけましょう。

ハーネスやリードの練習

初めてのハーネスやリードを付けて急に外に出るのは、猫にとっては大きなストレスになりかねません。ハーネスやリードに慣れさせるためにも、練習として家の中で付けて過ごす時間を作っておきましょう。

いざというときのケージ

もしもパニックを起こしてしまったり恐怖で動けなくなってしまったときのために、ケージを持っておくのも良いでしょう。いざというときのために、飼い主さん1人で連れて行くのではなく、複数人で散歩に出るのが安心です。

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5.まとめ

室内で飼っている猫に散歩は必要ありませんが、外への興味が強い猫は散歩に出てみても良いかもしれません。その際は首輪ではなく必ずハーネスを。もしものパニックや感染症などのリスクも考慮したうえで、十分な対策のもとに楽しみましょう。

監修いただいたのは…

東京農業大学 農学部動物科学科 動物行動学研究室 教授 内山 秀彦先生

麻布大学 動物応用科学専攻修了(博士)
ヒトと動物の関係学会 常任理事

主な専門は「ヒトと動物の関係学」。
特にアニマルセラピーによる癒やしのメカニズムや猫と人との関係について研究している。

内山 秀彦先生

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