ワンちゃん・猫ちゃんが病気になったとき、獣医さんの処方を守ることはとても大切です。なぜなら、薬は処方どおりに飲ませないとせっかくの効果が減ってしまうのです。ついうっかり!が原因となり病気を引かせたりしないためにも、コンプライアンスの重要性をしっかり理解しましょう。
愛する家族が病気に苦しむ姿を見るのは、本当に身を切られる思い…。一日も早い回復を願う飼い主さんたちは「このコのためにできることは何でもやりたい」と、獣医さんの指示をしっかり守り、一生懸命看病するはずです。
それでも、毎日の暮らしにさまざまな出来事が起こり、他の家族の世話で手が足りなくなることも多々あるでしょう。獣医さんの処方を守り、時間どおりに薬を飲ませることがいかに大変か、長引く病気ほど実感させられるものです。そのうえ、飲み薬が好きなワンちゃん・猫ちゃんなんて滅多にいないでしょうから、薬を飲ませるのも一仕事です。
飼い主さんへのアンケート調査でも、コンプライアンス不良になった理由として「ワンちゃん・猫ちゃんが抵抗して投薬するのが困難だった」という回答が、半数以上も占めました。
下のグラフで示されるように、与える間隔を一定に守らないと、薬の効果は途切れてしまうのです。特に細菌感染症の場合は、時間が空くと残っている菌が再び増殖してしまい、治療の遅れにつながる場合もあります。
このように、飲み薬による治療で重要なことは、とにかくコンプライアンス。ついうっかり!を防ぐためにも、カレンダーや手帳に付けるなど忘れない対策を考えましょう。 |
ただ、コンプライアンスの重要性は、分かっていても突然の用事や仕事などでどうしても無理な時ってありますよね。そんな時は、自分を責めたりせず、無理なく治療できる方法を獣医さんと相談することをお勧めします。
細菌による感染症は、きっちり投薬しないと長引いてしまいがち…。コンプライアンスが非常に重要となる病気なので、もし無理な場合は、獣医さんと相談してみましょう。最近では、1回の注射で14日間効果が持続する薬もあります。これだと、経口剤のように投与状況に左右されないため、獣医さんによる安心・確実な治療と言えます。
また、この方法なら、1日1回もしくは2回の時間通りの投薬から開放され、飼い主さんはその分ワンちゃん・猫ちゃんに愛情を注いだり、ケアに専念できるというメリットも生まれます。
経口剤、それとも獣医さんによる注射、どんな治療法がベストなのかは飼い主さんのライフスタイルや家族構成、価値観などによっても変わるでしょう。
大切なのは、無理なくしかも確実にワンちゃん・猫ちゃんの病気を治すことです。“もし、大切な家族が病気になったら…”この機会に、もう一人のドクターとしてみんながハッピーになれるベストの治療を考えてみてはいかがでしょう。