健康・しつけ・くらし記事 獣医師さんのアドバイス

犬と遊ぼう ジャンプ

柿沼ペット病院 柿沼 綾子先生

 犬と遊ぼう第4回目の今回は「ジャンプ」を利用した遊びです。

日常の散歩などでも、これができるとコースに広がりを持たせることができ、愛犬との遊び方にも幅ができてきます。

 また、運動としてもかなりの筋肉を使うため、愛犬のシェイプアップにもつながります。散歩の途中などでも簡単にできるものばかりですので、ぜひトライしてみてください。

シャープな身体をつくるジャンプ運動

愛犬とただ平らな地面を走るだけより、時々障害物を跳び越える運動の方が変化もあり、楽しいでしょう。これは犬にとっても良いことで、たくさんの筋肉を使いますので、身体も引き締まって見た目に美しくなります。

最初のうちはジャンプ台を見ただけで怖がる犬もたくさんいます。そんな時は無理強いせずに、まずは飼い主さんだけで楽しそうに数回障害物を跳び越して見せてあげてください。それから犬を誘って一緒に障害物を跳んでください。食べ物を見せながら誘ったり、跳ぶたびに大喜びして見せたりしながら行っているうちに、数回の練習でほとんどの犬がジャンプすることの楽しさに目覚めます。

このコーナーで繰り返し言っていることですが、飼い主さんが楽しそうにすることが重要です。そのことで、犬に楽しさを教えてあげてください。

高い障害を無理に跳ぶよりも低い障害を何度もジャンプ!

簡単なジャンプができるようになったら、道路の脇の低い柵や、公園の丸太ベンチなどを跳び越して遊んでください。

何も器具がないときには、飼い主さんが自分の片足を前に出してあげて跳ばせることもできます。

いきなり高い障害を跳ばせると、犬もケガをすることがあります。健康で太りすぎていない犬ならば、その犬の肘の高さ、生後1年未満の子犬や太っている犬ならば、その半分の高さまでが犬の身体に悪影響を与えない高さといわれています。

高い障害を数回跳ぶだけよりも、低い障害を何度も跳ぶ方が身体に筋肉の付きは良くなります。

腰の悪い犬にジャンプは禁物です。歩き方のおかしい犬や数回ジャンプすると悲しそうな顔になってしまい、やがて跳ばなくなってしまう犬は一度獣医さんのところで診察を受けてください。