健康・しつけ・くらし記事 獣医師さんのアドバイス

Q&A

ウレションは治る?

我が家には7ヶ月目のウィペットのマロン(♀)がいます。
たまにうれしょんするのですが、毎日といっていいほどするのがおもらしです。
月齢と共におさまってくるのかな~と思っていたのですが、やっぱりおさまりません。
膝の上などにのっているときも、寝に入ると膝の上でおもらししてしまったこともあります。
そういうことは犬にとってはよくあることなのでしょうか。
特におかしいことでなければいいのですが、もし何か情報があれば教えてください。

犬の中には興奮した時に、無意識に排便や排尿をしてしまう子がいます。俗に『うれしょん』といわれるものです。これはどちらかというと子犬にみられるもので、成長とともに自然に治ってしまうものです。

どうしても、これを早期に治したいという場合は、どんな時に『うれしょん』をするのか、その前後の飼い主さんの対応はどのようなものなのかを確認していく必要があります。
 例えば、飼い主さんが帰宅した際にはしゃぎすぎて粗相をしてしまうのか、来客が在る時に粗相をしてしまうのか。その際に飼い主さんや客人は一緒になってはしゃいでしまうのか、叱ってしまうのか、などです。

 対処としては、まず基本的な犬のしつけをしっかり行うこと。飼い主さんが帰宅した際についつい粗相をしてしまうのであれば、帰宅時にはすぐに愛犬をなでたり、お留守番えらかったね!と褒めたりするのではなく、オスワリやフセをさせ、愛犬が落ち着いてから触れ合いを行うようにしていくと良いでしょう。興奮しすぎてしまっているような時には、辛いですが愛犬を無視し興奮がおさまるまで声をまったくかけないという風にしてみるのも一つです。

 来客時に、というのであれば客人が到着する前に排尿をさせ、特定の位置を決めてマテをさせておくことが大切です。(客人には事前に犬への対応について興奮させすぎないようにお願いしておくと良いでしょう。)家族が客人との応対を終えた頃に愛犬に優しくふれてもらう、あるいはマテをずっとしてて偉かったねと、フセあるいはオスワリの姿勢のままで撫でたり褒めたりしてあげましょう。これはオスワリやフセの姿勢では中々排尿しにくいことを利用しての方法です。例え粗相をしたとしても黙々と粗相を綺麗にするだけにして、絶対に叱ったりしないようにしましょう。排泄に関連して犬を叱ってしまうと、排泄自体をイケナイコトと覚えて、我慢したり、隠れてするようになってしまったり、最悪の場合には飼い主の方を恐れたりするようになってしまいます。

 お漏らしの件は『うれしょん』とはまた違ったものになります。子犬の頃にはまだ神経系の調節や排尿関連の筋肉の調節が噛みあわないことがあってお漏らしをたまにしてしまうこともありますが、小型犬の生後7ヶ月であればすでに成犬と同程度の神経系や排尿関連の筋肉の調節ができています。
 この月齢でお漏らしを毎日のようにしてしまう場合にはホルモンの異常や排尿関連の神経系・筋肉系の異常が疑われます。一度動物病院で診察をお受けになってみられることをお勧め致します。