健康・しつけ・くらし記事 獣医師さんのアドバイス

Q&A

逆睫(さかまつげ)について

いつも涙目なので獣医さんに診ていただいたところ、アレルギー性のもので花粉などに反応してるのだろうと言われたのですが、交配の為に伺ったブリーダーさんに、これは逆睫だと言われ抜いてもらいました。逆睫は放っておくと失明する恐れがあると本に書いてありましたが、現在交配後の様子を見る時期でどうしたものかと悩んでいます。犬も目が不快のようでこすってい、涙も凄く出てかわいそうです。

 私たちでも、目にごみが入ると、とても痛いものです。逆睫毛があると、それが始終目の表面を刺激するため、ごみが眼に入ったよりはずっと痛みが続くことになりますし、また、睫毛によって眼の表面に小さな傷がつくことになります。眼の表面に傷がついても、小さなものであれば自然に治っていくこともあるのですが、傷が大きかったり、ずっと傷つけられっぱなしであれば、その傷は治りにくく、また悪化していくことがあります。このため、時に眼の表面全体が真っ白に濁ってしまい、視力が低下してしまったり、ひどい時には仰るように失明してしまったりすることがあります。

 ご質問の愛犬の場合には、まず逆睫毛がどこに生えているのか、またそれによって、本当に眼の表面に傷がつけられているのかどうかを動物病院で検査していただくことをお勧めいたします。もしも、逆睫毛が眼の表面に傷をつけていることが確認できましたら、その睫毛を生えるたびに抜くという一時的な処理を続けられるか、もしくは全身麻酔をかけての手術により、その睫毛を取り除くこともできます。

 また、今眼の表面に傷ができているのであれば、その治療も行っていくと良いでしょう。主治医の先生の仰るように、アレルギーが原因である可能性は除外できません。逆睫毛がなければ、アレルギーの検査を行っていくのも一つの方法でしょう。

 今現在、交配の確認待ち期間とのこと、逆睫毛があるかどうかは、抜いた頂いた後なので、睫毛自体はしばらくは確認できないでしょうか、目の表面に傷があるかどうか、またアレルギーがあるかどうかは簡単な検査や血液検査によって判断できます。妊娠期間中であったとしても検査はできますし、治療が必要であれば、妊娠時でも投薬可能なお薬を用意していただくことはできますので、涙がずっとでていたり、愛犬が辛いご様子であるのであれば、一度動物病院へ行っておかれることをお勧めいたします。