社交辞令はダメよ
宅配便でご贈答の桃が届いた日のこと。箱を開けたら、部屋いっぱいに広がる甘い香り。お鼻をクンクン、尻尾フリフリ、嬉しそうに覗き込むダイダイに思わず声をかけました。
「あとで少しあげるよ。一緒に食べようね」
さてさて、おやつタイム。いただいたばかりの桃の美味しさに、人間たちのお喋りも弾みます。その間、ずっと所長のズボンの裾に咬みついて、ガウガウ引っぱりつづけるダイダイ。 無視すればするほど、何かを訴えるように激化する唸り声。何なの?うるさいなぁ…(って、ごめん!忘れてた)。
平謝りで桃のかけらをあげたら、「わかればいいのよ」オーラを発しながら、やっと静かになりました。
人間語、全部理解してる!社交辞令は通用しないぞ。満足そうに桃を味わうダイダイを見ながら、そう胸に刻んだ瞬間でした。