コンロ点火事件
それは1年前の疲れが溜まりに溜まった、年の瀬の早朝のことでした。王太郎のキーキー鳴きで起こされた所長、あまりの眠さにスルーしましたが、少しも鳴き止まないため、根負けして起き上がろうとしたら…天井がグルン!(マズイ…めまいです)
それでもキーキー騒ぐ王太郎にイヤな予感を憶え、這うようにして声のする台所を覗くと、あろうことかガスコンロのひとつに火が点き、鍋が空焚き状態に!(うそ!何で?)あわてて火を止め、鍋に触れてみたところ…思ったより熱くありません。ということは…
犯人(犯ニャン)は王太郎か~!?
たぶん故意ではなく、ガス台につかまり立ちしたか、ガス台に乗って降りようとしてスイッチに触れ、点火してしまったのかも。
王太郎なりの危機感で必死に所長を起こそうとしたんだよね、ね?王太郎?(まさか故意だったら、怖ぃぃ~…もとい、怖ぇぇ~!)
獣医師さんに聞いてみました!
点火事件、危機一髪でしたね。猫は不安や恐怖を覚えた際に飼い主に訴えることがあるので、王太郎ちゃんは着火時の音や熱などに驚き不安を覚えて、神沢さんを呼びに走ったのでしょう。
猫の前肢は小さく、器用に動き、偶然や学習からドアを開けたりスイッチやボタンを押したりと様々なハプニングを引き起こします。特に、コンロ周囲はお料理のいい匂いが漂っていることがあるので、飼い主さんの知らぬ間に探検されやすい場所です。猫は火そのもので火傷したり、怖い思いをした経験がなければ火を怖がることはありません。例えば、初めて見るロウソクの炎などには魅了されたように前肢や鼻を近づけることも。重大事故を招かないよう、火に関連する場所には近づかないようにしつけるか、近づかせないような工夫が大切です。
(ペピイカタログ2018年秋冬号掲載)