今回のテーマは…
歯石取りに行ってきたよ!
うちの子が大きなあくびをすると、ぽわ~ん…と臭ってくるお口のニオイ…。一度ついてしまった歯石は日々のオーラルケアでは取ることができません。
歯石ってどうやって取るの?麻酔って必要?
今回はモカ隊長のお兄ちゃん“まろん”の歯石取りに密着してきました!
知っていますか?歯周病のこと
歯周病とは歯と歯茎の溝(=歯周ポケット)に歯垢がたまり、その歯垢の中の細菌が歯やそれを支える骨、歯茎を侵してしまう病気です。歯周ポケットにたまった歯垢はうんちよりも多くの細菌の住処になってしまっているんだとか…。
愛犬のお口が臭うなぁ~と感じる場合は歯周病にかかってしまっている可能性も!かかりつけの獣医さんに相談してみましょう。
ドキドキ…歯石取りの初体験!
歯石取りの数日前に問診と身体検査を行い、健康状態をみて麻酔ができるか確認します。
1.当日の身体検査
歯石を取る当日も体重測定や体温を測り、歯石の付き具合をチェック!歯石取りをして大丈夫か体調を確認。当日は朝ごはんを抜いて麻酔に備えます。
2.麻酔の準備
血液検査の結果に問題がなければ、前処置を行い、麻酔をかけます。
3.いよいよスタート!まずは歯の状態を確認
除去した歯石が気道内に入らないように気管チューブを入れたり、目を保護する目薬を点眼。その後に除去後の比較をするために、歯石除去前の写真を撮ります。
4.スケーラーで歯垢除去
最初は表面に見えている部分の歯石を、その次に歯周ポケットの歯石を落としていきます。超音波のチカラでぽろぽろと歯石が取れていくのには驚きました!
歯垢を付きにくくすることも大事だね!
5.最後の仕上げ!ポリッシングブラシとラバーカップで表面をなめらかに
スケーリングで小さな傷ができた歯の表面を粗めの研磨、細かな研磨と二段階に分けて滑らかに仕上げていきます。ポリッシングブラシでは粗めの研磨剤をつけて。ラバーカップで表面を滑らかに。歯周病ポケットも磨けます。
6.口の中、顔周りをきれいにして終了!お疲れ様でした
処置は約一時間で終了。歯石の付き具合によっては抜歯が必要なこともあるようです。麻酔を止め、目が覚めるのを待ちます。当日のお迎えも可能です。
歯石を取り終わったまろんのお口は全然ニオイがありませんでした!
歯石取りのギモン
Q.麻酔を行った歯石取りと、無麻酔での歯石取りはどちらがいいの?
A.麻酔をする理由としては…
・歯周病菌の活動が活発な歯周ポケットの歯石取りを行わなければ根本的な治療の意味がなく、無麻酔では歯周ポケットの歯石除去は行えないため。
・除去した歯石や歯垢が気管に入り、細菌感染が起こるのを防ぐために、気管チューブを入れる必要があるため。
があります。そして何よりも手術を理解できない愛犬、愛猫に恐怖心や痛みを感じさせないためでもあります。歯石取りを行う場合は必ず麻酔を使用してもらいましょう。
歯石取りと一緒に“ペットドッグ”もやってみたよ!
今年で8歳になるシニアのまろん。今回は歯石取りと同じタイミングで健康診断にも初チャレンジしました。
今回のペットドッグの内容 : 血液検査、糞便検査、尿検査、お腹や胸のレントゲン検査
光の当たっている部分がレントゲンが撮れている箇所。スタッフさんたちが優しく対応してくれたから怖くなかったよ♪
検査結果はどこにも異常なし!やったね♪
隊長コメント
歯は症状が出るまで見逃しがちなところではあるけれど、ぼくたちが毎日おいしくごはんを食べるためにはとっても大切なカラダの一部なんだよ。毎日ケアすることでいつまでも強い歯でいられるよ。
“目指せ!一生おいしく食べられる歯”。
今回ご協力いただいたのはみゅう動物病院さん
大阪府大阪市にある みゅう動物病院 は通常の診療に加え、歯科診療に力を注がれています。飼い主さんの日頃のケアについてのご相談や歯みがき教室なども開かれています。
副院長:栗崎先生
丁寧でわかりやすい説明で歯石取りについて教えていただきました!
看護師:朝倉さん
歯みがき教室の担当もされている朝倉さん。病院で飼われている“もじゃちゃん”はとっても真っ白な歯でした!さすが♪
(ペピイプラス3・4月号掲載)