ペットと共に生きること

「人と動物が一緒に暮らしていく」うえで、考えて欲しいことを、さまざまな取材を通して紹介します。ちょっぴり硬い話題が多いけれど、ほんの少し、一緒に考えてみませんか?

人のために頑張ってくれた犬だから

街頭募金画像
協会の活動を支えている街頭募金。引退犬を引き受けている方も一緒に立ってくれるそう

引退犬を引き受けた人の中には
「犬からもらったものが大きいから、
自分が何か恩返しできないだろうか」
という方もいるそうです。

このコメントには、とても大切なことが含まれている気がします。
つまり引退犬を引き取る際に重要なのは
金銭的な余裕ではなく
補助犬に対する気持ち、
そして、心の余裕だということ。

補助犬は引退するまで、ずっと人の役に立って生きてきました。
だから引退した犬だからといっても、
ただ毎日のんびりさせればいいわけではなく、
人の愛情を、もしかしたら一般の家庭で飼われている犬以上に
そそいであげる必要があるかも知れません。
そのために必要なのが、心の余裕なのではないかと思うのです。

補助犬イベント参加画像
補助犬のことをもっと知ってもらうため、様々なイベントにも積極的に参加する

そして、現実的な部分を協会が支援する。
ここに、人のために頑張ってくれた犬を大切に見守る、
ひとつの大きな輪ができていました。

ただし、問題はあります。
協会が引退犬引受者に対して支援している
補助金、補助物資は、
協会員からの会費、寄付、街頭募金などでまかなわれています。
現在はその範囲内で活動できているそうですが、
それでもギリギリ。
引退犬を引き受ける土壌が広がれば、
協会の支援も広がるわけで、
そうすると、資金不足に陥ってしまう可能性も…。

冒頭で述べたように、
補助犬は年を追うごとに増えていくことでしょう。
「続く限り、支援はしていきます」
スタッフのそんな声が、とても温かく聞こえました。

特定非営利活動法人日本サービスドッグ協会事務所画像

特定非営利活動法人 日本サービスドッグ協会
住所/奈良県葛城市新村210
電話・FAX/0745-62-3605
協会事務局開館日/月、水、金の10:00~15:00
※祝祭日は休みです
HP http://www.servicedog.or.jp/

<支援内容>
医療費に限定せず、介護費にも使える支援費の支給。高額医療費支援。カートやスロープの貸出、介護用品の開発・製作。

※引退犬の飼い主は、会員にならなくても支援が無料で受けられます