パウなヤツら
12月4日
 ダイダイとの散歩コースは今、実りの季節。いや、正確には、実りの「おこぼれ」季節?
 住宅街の地面には、枝から落ちた柿が。収穫を終えた畑方面には、キャベツ、ハクサイ、カブなどの残骸が。
 それらを目ざとく見つけて、光と見まがう速さで食らいつくダイダイ。このときばかりはイージーウォークハーネス(引っぱりグセ防止ハーネス)も役に立たない。
 今日も畑で拾ったハクサイの葉っぱを、道に腹ばいになって完食(引っぱっても岩のように動かない)。帰りしな、舗道にベチョッと落ちていた枝付きの柿に飛びついた。
 もうダメーーッ!!
 思いきりリードを引っぱって、口から柿を離させる。
 ああ…。みっともなくて、ご近所さんには見られたくない、ガッツキ娘との散歩風景…。
12月5日
 「昨日、ダイちゃんがね」
 実家に行くと、母が小さな新聞紙の包みを持ってきた。
 中身は長さ2cmくらいの枝。ダイダイの便に混ざっていたそうだ。
 げ、昨日、散歩の帰りにくわえた柿の枝では!?
 柿の実は口から離したけど、枝部分はあわてて丸飲みしたらしい。
 ダイダイよ、お腹が丈夫で幸いしたね。
 でも、これからは気をつけようぞ。
12月11日
 朝、リビングの日だまりでリラックスしているゲッペイに声をかける。
 「ゲッくん、おはよ。日なたぼっこ?」
 ゲッペイ、口を丸くして「お~お~お♪」。
 カンザワ「今日はあったかいね」
 ゲッペイ「お~お~♪」
 カンザワ「お口がOの字になってるよ」
 ゲッペイ「お~お♪」  こんなふうに、ときどき「お~お~語」で語りつづけるゲッペイ。カンザワの勝手な推察では、甘えてるような?歌ってるような?…でも、ホントのところは、どうニャの?
(それはゲッくんのみぞ知る)
12月12日
 夜、実家にて。食後に柿をいただく。
 空いた席に飛び乗るダイダイ。
 「どう? アタシってお行儀いいでしょう」と言わんばかりの、お手本のようなオスワリ姿勢。
 「ダイちゃん、すごいね」
 「カッコいい~。姿勢がいいよね」
 父と口々にホメていたら、静かにスィ~~~とダイダイの左手が伸びてきた。
 ぷ。自発的オテ?
 肥満防止のため、むやみに間食させない方針だけど、今回は特別。少~しだけ柿を与えた。
 ダイダイのイイコ作戦、ダイ成功!?