9月3日
あいかわらず食べないゲッペイ、病院に連
れて行かなきゃ…。でも、どこへ? 昨年、
かかりつけの獣医さんが亡くなって、病院が
閉院してしまったし。
ぐったりしたゲッペイをキャリーに寝かせ
タクシーに飛び乗り、以前にクチコミで聞き、
評判の良かった病院に駆け込んだ。
点滴をお願いする。高齢なので、ほんの少
量。
帰宅後、落ちついて眠っているゲッペイを
3時間ほど見守ったあと、後ろ髪を引かれな
がら、カンザワ自身の鍼治療で予約を入れて
いた鍼灸院へ向かう。
院長はもともと獣医さんで、今は人間の治
療もする中医学の先生。ゲッペイも子猫から
青年期にお世話になっていたが、その後、我
が家が転居したため通うのが遠くなり、今は
カンザワだけがお世話になっている。
「とにかく棒灸(お灸の一種)で腰を温め
てあげて!」
と、先生からアドバイスを受け、急いで帰
宅したが…
リビングのマットの上、カンザワ外出前と
同じ場所、同じ体勢で、ゲッペイは息を引き
取っていた。
なでたら、まだ少し温かかった。
ゲッくん、ごめん…。
たぶん眠ったまま旅立ったのだろう。苦し
んだ様子がないのが、せめてもの救い。これ
が大往生というものかもしれない。
享年19歳9ヶ月3日。
|