愛犬に飼い主と目を合わせるように導くのが「見て」です。「見て」が身についていると、どんな状況でも注目させやすくなります。たとえば散歩中に落ちているゴミや苦手なワンちゃんなどを避けたいときに、自分に注目させることで気をそらすことができます。
第1段階:顔の近くにフード、「見て」 フードを手に持って犬の視線を引きつけ、顔の近くへ持っていく。自然に目が合った瞬間「見て、えらいね」とほめてフードを与える。 |
第2段階:フードを移動させて、「見て」 フードを持った手を顔から横へ離し、犬が手を見ている間は無視。飼い主を見た瞬間、「見て、えらいね」とほめてフードを与える。 |
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第3段階:犬が動いているときに、「見て」 第2段階までできるようになったら、犬が動いているときに「見て」と言い、飼い主に視線を合わせたらほめてフードを与える。 |
飼い主に注目させる方法として、飼い主の手に愛犬の方から鼻先をつけるように誘導する「タッチ」もあります。専門的にはターゲットハンドといいます。犬の進行方向を変えたいときなど、いろいろなしつけの動作を誘導するときに役立ちます。
レッスン前 歩く方向を変えようとするとき、人が向きを変えてただ引っ張るだけでは、お互いに負担がかかる。 |
第1段階:フードで誘導 方向転換するとき、手にフードを持って「タッチ」と言い、愛犬の方から鼻先をつけるように誘導し、犬の体の向きを変えるとスムーズ。 |
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第2段階:手で誘導 フードで誘導して「タッチ」ができるようになったら、フードを持たずに手のひらで「タッチ」と言って誘導。うまくできたらほめてごほうびを。 |
静かに同じ姿勢を保っている状態を「待て」といいます。立ったまま「待て」、おすわりして「待て」、伏せて「待て」などがありますが、最初に教えやすい、伏せて「待て」から始めましょう。練習をするときには、ワンちゃんにストレスがたまらないように、指示を出す合間に解放することもお忘れなく!
第1段階:伏せの姿勢のときフード追加 「伏せ」の姿勢をとり、両前脚の間あたりにフードを一粒ずつ置いて「伏せ」の姿勢を保たせる。数秒たったら「よし」と言って解放し、いったん動かす。 |
第2段階:人が少し動いてもできる フードを与える間隔を少しずつ延ばし、その間に飼い主が左右前後に一歩ずつ動いてみる。 |
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第3段階:指示語でできる 「待て」と言って指示を出し、第2段階と同様にしてみる。「伏せ」の姿勢を保っていられたらフードを与える。動いたときには「伏せ」に戻ってやり直し。 |